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2020年4月20日 (月)

ピースボ-ト・世界一周クルーズで2回目はタダ?

20200420pb

一度ピースボートの運営サイトをクリックしたら、以後我がディスプレイ上にピースボートのバナー広告が上位に出てくるので苦笑している。そもそもピースボートは辻元清美という私が大嫌いな政治家が創始者の一員だった上、いまでも核廃絶運動などと係わりがあり、船上では「原発反対」やら「九条を考える」など怪しげな人たちの集まりもあるらしい。もし乗船したら、船内のあちこちでサヨクやリベラルと云われる人達と大喧嘩をくりひろげそうだから、料金にかかわらず乗船する気はまったくない。それでも飛鳥Ⅱなどで知り合った友人のそのまた友人などにはピースボートに乗船した経験者もいて、船上でのさまざまな話を漏れ聞くこともあるので、ふとサイトを覗いてみたものである。


このネットのバナーにはしばらく前まで、2020年夏からピースボートが催行するOCEAN DREAM号かZENITH号の何本かの世界一周クルーズ料金を4月30日までに全額支払えば、つぎの世界一周は無料で乗船できるというキャンペーンが繰り広げられていた。すなわち1回目のクルーズ料金を早期に全額支払えば、もう一回はただで世界一周できますよ、というなんとも破格のサービス提供である。私はこれを見た瞬間に「すごい企画だ!」というより「話がうますぎる」と直感し、よほどピースボートは資金繰りに困って目先のキャッシュが欲しいのだろうと思っていた。


そもそもピースボートは週刊文春の2019年2月7日号で「570億円豪華客船計画が座礁」とたたかれた事がある。当時ピースボートは画期的なエコシップを北欧の造船所で建造、2020年に就航させるとして乗船客を募っていたが、金を集めるだけで本当に計画が進展しているのか疑問を呈した記事であった。それから1年余り、今やエコシップの話はまったく聞こえなくなり、代わりにプルマントゥールクルーズにいた船齢18歳のZENITH号(4万8千トン)をピースボートがチャーターし、従来のOCEAN DREAM号と2隻体制で世界一周クルーズを催行しようとしていた矢先である。「エコシップ」なり「2度目はタダで乗船」なり、ピースボートは世間が驚く計画をぶち上げては金を集め、事業継続資金に充当するという自転車操業を繰り広げているのではないかと私には映る。


と思っていたら、4月15日に神奈川新聞のサイトにはピースボートが「クルーズ中止で返金トラブル」という記事が掲載されている。周知の通りここに来て武漢ウイルスのために世界のクルーズ事業は中断し、ピースボートも予定していた4月9日発の第104回世界一周クルーズがキャンセルとなったが、この代金返済に対し問題が生じているとの記事である。それによると一人139万円~395万円の返金に対して、「安定した経営のため」3年分割払いで払い戻したいとする書簡が、乗船予定者に届いたとされている。顧客からの反発や日本旅行業界の指導もあり、ピースボートは「旅行業約款を順守する。3年間の分割はお願いで、顧客とは個別に対応している」と取材には答えている。ただクルーズ船ビジネスの再開めどはたっておらず、すでに長期でチャーター契約している2隻目のチャーター料も支払い義務が生じるのだろうから、どうやって彼らはこの苦境を乗り切るつもりだろうか。主義は合わぬが海の友としてクルーズは頑張って続けて欲しいとも思う。辻本さんは助けてやらないのか?


リンク
ピースボートのエコシップ(2019年2月6日)

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船・船旅」カテゴリの記事

コメント

朝、WAKASHIOと検索するのが日課になり、貴方のブログに行き、色々な記事を一気読みしました。

同級生(78歳)が夫婦でピースボートで18年から19年にかけて100日強の世界一周をした。ヨットには乗っているけど船旅については全く知らない。計画の時、やめておけとは言えなかったが、最低でも個室にしないといけないとのみ伝えた。帰ってきて、どうだった?と聞くと「思い出したくない」とボソッと答えた。免税の安い酒が飲めただろ?と向けると、「とんでもない、何でも金、金、だよ」。「客寄せのために、有名人を短い期間乗船させセミナーと称して金をとる」。「顔を合わせる乗組員は全く素人で質問には何も答えられない」。等々、最後に、「思い出すのも嫌だ」。と気の毒になった。船会社ではなく、ただの旅行会社。WAKASHIOの船主は気の毒、航海は船長に任せるより外がない。
雇った乗組員は船主とは別の会社所属であろうし、技量把握や教育までは事実上不可能。
OCEAN KING(海洋大王)

OCEAN KING様

コメントありがとうございます。

私にもピースボートに乗船した友人がおります。いろいろ話を聞きましたが、やはり私は乗船する気がおきません。船上で開かれるセミナー?勉強会?も、特定の主義主張に傾いているようですし、私なら講師らと毎回大ゲンカになりそうです。なんでも「お金」もいやですし、船旅と主義・主張はまったく別のものと私は思っています。

WAKASHIOの船主・長鋪汽船の船舶管理について、自社の管理船はWAKASHIO一隻と報道されています。同社の他の船舶の管理は外部の船舶管理専門会社に依頼しているはずです。よりによってその自社管理の船で事故がおきました。自社管理といってもパナマ籍の本船の乗り組員はインド、スリランカ、フィリピンなどの混乗なので、外部のマンニング(船員手配会社)会社と契約して船員を配乗していたことになります。その会社が信頼できるマンニング会社なのか、船員の教育を万全にしていたか。もし船長だけでも、船主が指名した日本人であったらこのような事故は起きなかったと考えられます。

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