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2020年4月

2020年4月27日 (月)

気候の良いこんな時には無寄港ドライブがお勧め

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武漢ウイルス感染防止で「みなStay Homeして」などと画面からアナウンサーが連呼すると、大東亜戦争時の「欲しがりません。勝つまでは」という標語を連想してしまうこのごろである。大政翼賛会みたいな人たちもいて「ジョギングは良いですよ」と云うのに「マスクをせずにジョギングするランナーがいるのは怪しからん」などと文句を言っているそうだが、そういう人達には一度マスクをして走って欲しいものだ。マスクをしていると実際息がすぐ上がって苦しくなり、とても気持ちよく走れるものではないということはちょっと試してみたらわかる。皇居の周りを走るランナーも、律儀にマスクをする人が増えたが、途中でかなり多くが息苦しさでマスクを顎までおろして呼吸をしている。とくに都心を走る多くの西欧人ランナーは大半がマスクなどはしていない。風紀委員長のようにエキセントリックに批難する人達には、ジョギングとマスクは両立しないと云う当たり前のことを知っていてほしいものだ。もっとも妻は人目を気にして政府支給のマスクをかけて走ってはいるのだが、なんともご苦労なことだ。まあ過剰に神経質に叫ぶ人の声に捕らわれず、盛り場や密な宴会・集会は避け、手洗いとうがいをするなど当たり前の事をして、あとはこんな時にしかできないことを見つけて楽しく暮らすのが一番の過ごし方だと言えよう。


という事で、晴れた日曜はカブリオレの愛車の屋根をフル・オープンにして妻と郊外にドライブに出かけた。人と触れ合いさえなくせば、どこに出かけようと自由だから、横浜郊外にある評判のパン屋で買い物をし、ついでに多摩丘陵で初夏の陽を浴びて運転するのである。「不要不急」の外出かと問われれば、パンはどうせ都内にいても買う必要があるし、パン屋の店員以外は誰とも接触しないのだから、大手をふっての県外移動である。とはいうもののクルマの電動開閉式の屋根は暫く前から調子が悪く、開閉の際にギクシャクと途中で動きが止まってしまう事があり、その度に開閉スイッチのオン・オフを繰り返したり、屋根を手で押し引きして機械をなだめたりと金属製ハードトップの開閉に苦労していた。ええ格好してオープンカーに乗っているうち雨が降り出し、もし屋根が閉まらなければ、周囲の嘲笑の的とあって、何度かディーラーにチェックを頼んでも「どこも悪くないですね」とつれない回答ばかり。しかし3月にはとうとう屋根が開いたままピクリとも動かなくなってしまったので、ついに大枚はたいて開閉用の油圧モーターをドイツから取り寄せ交換したばかりだ。クルマを買う時には「屋根の開閉装置はまず故障しないですね」とセールスマンは大言壮語していたが、今回修理メカニックに聞くと「やはり10年過ぎたコンバーティブルには時々この故障があります」とのことである。同じ会社でも売る人と修理する人では云う事が違う。まあわが家の車は2008年製だから外車はこんなものだろうと気を取り直し、せいぜい修理代のモトを取るべく屋根はなるべく開けてマスク装着のドライブである。


初夏の多摩丘陵はワインディングロードあり、ところどころに坂道ありで畑や林の緑の中を、直列6気筒ツインターボでドライブするのは気持ちよい。この車でドライブするときのコンセプトは”初老の夫婦二人が、ちょっと前の形式の高性能オープンカーで、ゆっくりと野山を巡る”だから、外気を楽しみながら無理にスピードは上げずカントリーロードにクルマを進める。このところ路上で目につくのが「わ」ナンバーのレンタカーというのは、クルマ離れの若者が武漢ウイルスのために、外出する際は公共輸送でなくクルマを借り他人との接触を減らしている現象なのだろう。とにかく屋根を開けて走ると、風のにおいや道行く人の会話、周囲の雰囲気やクルマの動向がわかり、一度オープンエア・ドライブを経験すると忘れられなくなる、と云われるのが実感できる。それにしても道行くクルマの少なさは、まるで元旦の夜のようで、都内~東京近郊でもこんなストレスフリーなドライブができるのはやはり嬉しい。カントリードライブの帰り道は国道246号線の川崎市・津田山陸橋(溝の口)から、都内渋谷の宮益坂上までの11キロ間で赤信号に一回もかからない奇跡のような状況だ。こんなにスムースにドライブできるのも「Stay Home」のおかげだろうが、やはりいつまでもスカスカの道路では寂しいという気持ちも湧いてくる。それにしてもガソリンは安い上、渋滞無し、他人との接触もないし、経済に少しでも貢献できるから、こんな時にはせいぜい皆でドライブを楽しもう。次はナントカ族のように首都高都心環状線をぐるぐる廻ってみようか。

 

2020年4月26日 (日)

ハナミズキの季節

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日比谷公園・松本楼をバックにハナミズキ、紫のネモフィラにチューリップ

この季節にいつも楽しむ六大学野球や「日比谷の森のコンサート」も今年はまだ武漢ウイルス騒動で開かれない。これまでおおむね政府は感染防止対策をよくやっていると拍手を送りたいが、ただ一つの失敗は習近平を国賓として招くことになっていたために、彼に「忖度」し、中国からの旅行者を全面遮断するのが遅かったことだろう。武漢ウイルスの隠蔽や情報開示が遅れたことで、いまアメリカや欧州では中国を訴える動きが広まっているなか、わが国も中国を訴えるなり批難決議を国会で採択するなり抗議の姿勢を見せねばなるまい。ここに来て中国は武漢ウイルスの医療支援で救世主のようなふりをしているが、一方で南シナ海では軍事的脅威を一層強め、尖閣でも相変わらず連日、彼らの公船がわが国の接続水域を侵しているのである。


さて自宅でテレワークの日々でも紙の書類の整理やファイリングのために、今も週に一度は事務所に行っているが、往復の地下鉄が空いていて別の都市にいるみたいだ。通勤も楽なので、狭い家で毎日24時間妻と顔を合わせているより、時々別に過ごした方がお互いの精神衛生上にも良いようだ。と言っても図書館も博物館も行けないし、ダンスのレッスンもしばらく休止、友人たちとの飲み会もできないのでやはり時間は持て余し気味である。こんな時はもう一度読もうと思って積んでおいた本を取り出してみたり、ガラガラの都内の道路をドライブしたりと普段あまりできない事を試みることにしている。


昨日は出社した帰路、日比谷公園に立ち寄ってみた。この季節になると変わらずきれいな花を咲かせるハナミズキやツツジが盛りである。今年はネモフィラという紫色の花をつける小さな植物が花壇一面に植えられ、そばに咲くチューリップの赤や黄色も一層映えてみえる。連休の頃になると見事な姿となる藤棚も、間もなく見ごろになりそうだ。ブラブラ歩いていたら以前このブログで日比谷公園のハナミズキやオバマ大統領の来日のことアップしたことを思い出した。6年前のそのブログを改めて読み返すと、東京の空の青はちっとも変わらないのだが、世の中の雰囲気がずいぶん変わってしまったことに気が付いた。来年の今頃は「去年は武漢ウイルス騒動で大変だったね」と、皆でまた笑っているであろうことを願うのである。

藤棚とツツジ
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6年前のブログ→「オバマとハナミズキ(2014年4月25日)」

2020年4月23日 (木)

武漢ウイルスよりこわいもの

「権力の暴走に歯止めをかける」はずのメディアが暴走している。もっと国民全員にPCR検査を、であるとか政府の対応は中途半端で生ぬるいし遅すぎるなどと世論を煽りに煽っているようだ。まるで大東亜戦争の際に「欲しがりません勝つまでは」とスローガンを掲げた当時の大新聞社を彷彿とさせるものがある。そういえば当時は「撃ちてしやまん」やら「一億総玉砕」などというスローガンもあったが、今のネットニュースやワイドショーなどは、外出する者をまるで「非国民」扱いしているかの感がある。経済の破滅を阻止し財政規律を保ちながら冷静に防疫対策を行う政府の慎重な防疫対応の方が、よほど抑制的でバランスが取れているが、さんざん安倍政権は独裁政権だとこれまでキャンペーンを張ったメディアが、いまや政府に強権的かつ人権抑圧さえいとわぬ態度を求めるのはまことに皮相な現象といえよう。


思い出すのは近年の安全保障に関する法案の審議の最中に「戦争法案が通れば徴兵制復活」などと寝とぼけた事を言っていた人たちの事だ。武漢ウイルスという国難に際して「個人の自由」の観点から政府が抑制的な態度を今でも保持しているのをみるにつけ、もし一朝、わが国に安全保障の有事があれば「一億火のたま」などと言って挙国一致を焚きつけるのは政権側ではなく、いま「政府のやる事が遅い」と騒ぐ「メディア」やいわゆる「識者」「評論家」「ジャーナリスト」側なのだろうと思える。要するに彼らはいかなる場面でも「政府のやる事はなんでも反対」「ただ批難をしたいからイチャモンをつけているだけ」ということのようで、日頃彼らが金科玉条の如く唱える「個人の自由」や「人権」などは、有事には平気で踏みにじっても良いと考えるに違いない。


この際、大新聞の一社、あるいはテレビーキー局のなかの一社でも「武漢騒動を収束させる事も大事だが、経済を死なせないことはもっと大事である」や「人の自由な往来を法の厳格な適用で半強制的に行うのは、大きな問題を将来に残す」という観点から独自の論陣をはれないものだろうか。「挙国一致」の空気は危険な兆候であると主張し「メディアは政権の暴走を監視するのが義務」とこれまでさんざん政権を批判してきた連中が、武漢ウイルスの問題になると、政治や行政の対応が生ぬるいと強権的な手段を求め、超法規的とも思える措置まで主張するありさまに違和感を感じてしょうがない。彼らは隣の韓国が武漢ウイルスの収束に成功などと報道しているが、人口が日本の半分以下で若年層の比率が高い社会とわが国を比べても意味ないのに、第一の権力になったメディアの暴走には歯止めがかからないのだろう。そういえばマイナンバーに反対と言ったメディアや識者が、今もっと早く10万円を支給しろと騒ぐのも自己矛盾もよいところだ。

 

2020年4月20日 (月)

ピースボ-ト・世界一周クルーズで2回目はタダ?

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一度ピースボートの運営サイトをクリックしたら、以後我がディスプレイ上にピースボートのバナー広告が上位に出てくるので苦笑している。そもそもピースボートは辻元清美という私が大嫌いな政治家が創始者の一員だった上、いまでも核廃絶運動などと係わりがあり、船上では「原発反対」やら「九条を考える」など怪しげな人たちの集まりもあるらしい。もし乗船したら、船内のあちこちでサヨクやリベラルと云われる人達と大喧嘩をくりひろげそうだから、料金にかかわらず乗船する気はまったくない。それでも飛鳥Ⅱなどで知り合った友人のそのまた友人などにはピースボートに乗船した経験者もいて、船上でのさまざまな話を漏れ聞くこともあるので、ふとサイトを覗いてみたものである。


このネットのバナーにはしばらく前まで、2020年夏からピースボートが催行するOCEAN DREAM号かZENITH号の何本かの世界一周クルーズ料金を4月30日までに全額支払えば、つぎの世界一周は無料で乗船できるというキャンペーンが繰り広げられていた。すなわち1回目のクルーズ料金を早期に全額支払えば、もう一回はただで世界一周できますよ、というなんとも破格のサービス提供である。私はこれを見た瞬間に「すごい企画だ!」というより「話がうますぎる」と直感し、よほどピースボートは資金繰りに困って目先のキャッシュが欲しいのだろうと思っていた。


そもそもピースボートは週刊文春の2019年2月7日号で「570億円豪華客船計画が座礁」とたたかれた事がある。当時ピースボートは画期的なエコシップを北欧の造船所で建造、2020年に就航させるとして乗船客を募っていたが、金を集めるだけで本当に計画が進展しているのか疑問を呈した記事であった。それから1年余り、今やエコシップの話はまったく聞こえなくなり、代わりにプルマントゥールクルーズにいた船齢18歳のZENITH号(4万8千トン)をピースボートがチャーターし、従来のOCEAN DREAM号と2隻体制で世界一周クルーズを催行しようとしていた矢先である。「エコシップ」なり「2度目はタダで乗船」なり、ピースボートは世間が驚く計画をぶち上げては金を集め、事業継続資金に充当するという自転車操業を繰り広げているのではないかと私には映る。


と思っていたら、4月15日に神奈川新聞のサイトにはピースボートが「クルーズ中止で返金トラブル」という記事が掲載されている。周知の通りここに来て武漢ウイルスのために世界のクルーズ事業は中断し、ピースボートも予定していた4月9日発の第104回世界一周クルーズがキャンセルとなったが、この代金返済に対し問題が生じているとの記事である。それによると一人139万円~395万円の返金に対して、「安定した経営のため」3年分割払いで払い戻したいとする書簡が、乗船予定者に届いたとされている。顧客からの反発や日本旅行業界の指導もあり、ピースボートは「旅行業約款を順守する。3年間の分割はお願いで、顧客とは個別に対応している」と取材には答えている。ただクルーズ船ビジネスの再開めどはたっておらず、すでに長期でチャーター契約している2隻目のチャーター料も支払い義務が生じるのだろうから、どうやって彼らはこの苦境を乗り切るつもりだろうか。主義は合わぬが海の友としてクルーズは頑張って続けて欲しいとも思う。辻本さんは助けてやらないのか?


リンク
ピースボートのエコシップ(2019年2月6日)

2020年4月19日 (日)

クルーズ船の感染対策

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カリブ海のクルーズ船メッカ、ナッソーにて(2011年6月)

武漢ウイルスでは関係者の必死の努力をよそに、生かじりの知識でここぞとばかり勝手な持論を述べるコメンテーターや評論家がネットやワイドショーで跳梁跋扈し、批判の為の批判を繰り広げるさまにあきれるばかりだ。最近はバカらしくなってテレビもほとんど見なくなった。こんな時には武漢ウイルスが収束し、不安なしに国内・外の旅行に出かける日が来るのを夢見ることにしている。もっともクルーズ船は、いまアメリカのCDC(疾病予防管理センター)から100日間の運航停止措置が講じられているが、この騒動が収まり運航再開となっても、これまでと同じようにビジネスを続けられるだろうか大きな不安が残る。ダイヤモンドプリンセスでの集団感染が記憶に新しいなか、その後もオーストラリアやアメリカでクルーズ船で同じ問題がおこり、そのうえアメリカやフランスの空母で乗り組み員の集団感染が報じられると、フネが感染に弱いという認識が世界中に広まるのではなかろうか。


これまでもノロウイルスやSARSによる感染危機を乗り越えてきたクルーズ船業界である。ただ今回の騒動のインパクトの大きさや世界中に汚染が広まってしまった事を考えると、クルーズ船の主たる顧客である高齢者の中には、乗船をためらう者も多くなるのではないか。考えてみれば武漢ウイルス騒動が始まるまでは世界の海域でクルーズブームがおこっており、欧州の新造船ドックは2023~2024年までは建造予約が一杯、その後の契約についても商談が進んでいた。しかし現在の苦境と、運航再開後も元に戻るには相当の時間がかかるという想定から、すでに一部のドックと船主の間ではとキャンセル交渉が始まっていると伝えられている。航空機と同様に数百億円の動産を整備し、それが稼働しないという地獄が船主に待っているかも知れないのだ。現にここ10年間、次々と巨大クルーズ船を就航させたアメリカのメガクルーズ船会社は、いま資金繰りにいろいろな算段を始めていると報じられているが、クルーズと云えば「不要不急」の代表的な業種だから、充分な援助などを得るのはそう簡単ではないだろう。


我が日本船もしばらく運航を休止しているが、飛鳥Ⅱやにっぽん丸は上場する老舗大手海運会社の連結対象子会社である。資金繰りについては当面問題なかろうから、こちらは事態の進展待ちで静観といったところだろうか。ただ運航を再開した後に、これまでのようにリピーターの高齢者層が心配なく乗ってくれるのかやはり疑問は残る。もっともピンチの後にはチャンスありで、以前にも書いたように、欧州の客船建造ドックには新造船キャンセルによる空きが相当出てくるだろうから、安い船価で飛鳥Ⅲや新にっぽん丸をつくるチャンスの到来とはいえよう。クルーも世界的に余剰になろうから、船員費も抑えられる事が期待できるし、船用品や船食もしばらく安価に買えることだろう。原油安からバンカー(船舶用重油)も、かなり安い水準で推移している。石橋を叩いても渡らないような安全策オンリーでチャレンジしない事が日本の経営者の常となったが、10年・20年後の隆盛を目指して、この機会に外国の大手クルーズ会社に出資やら提携する事くらいは模索したらどうだろうか。


さて今後、乗客の不安を解消し、クルーズビジネスを再び興隆させるには、まず空調システムの見直しが必要ではないだろうか。これまで大型客船の換気システムは外の空気を取り入れるとともに、内部でも空調機を介して船内の空気循環を行っていた。プリンセスクルーズでは、その割合はキャビンでは30%が外部からの空気で70%が内部循環、パブリックエリアでは50%、医務室や厨房では外気取り入れが100%だそうで、このようなシステムが船内の集団感染に結び付いたのだと思われる。飛鳥Ⅱなども似たような割合で空調が設置されている事だろう。一説によるとプリンセスクルーズでは今後外気を取り入れる割合を増やすそうだが、これから建造される新造船では外気の取り入れを大幅に増やしたり、船体の各部で空気の遮断や取入れに関して分散管理ができるように設計変更が行われれることが求められるよう。また内側の窓なしのキャビンを少なくし、バルコニー付きのキャビンを極力増やして各自が任意に外気に触れることができるようにするなどの対策も考えられる。クルーズ船のビジネスを継続させるため船級協会や関係機関の速やかな感染対策がのぞまれる。

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ローマの玄関口チビタベッキアのクルーズ船)(2018年4月)

2020年4月12日 (日)

戻ってきた 飛鳥Ⅱ

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これから錆落としをするのか8・9デッキバルコニー

新聞を読んでもテレビを見ても武漢ウイルスの話ばかりでウンザリの毎日。いつも一面からじっくり読む新聞もウイルスの記事だらけで、いまは新刊本の広告、書評や料理の欄などしか読む気がしない。新聞で唯一面白いのは「人生相談」(読売は「人生案内」)で、寄せられた悩みに対する識者のコメントを、妻と二人で「俺ならこうする」「私はこう思う」とあれやこれや日々論じている。しかしこの季節の愉しみ、神宮球場での六大学野球観戦や後輩の陸上の試合応援も今春は順延、各種コンサートは中止の上、図書館も閉鎖となってまことに意気が上がらない。空いた時間はジョギングにあてるが、さすがに最近は毎日10キロ近く走ると疲労を感じ、「今日はお休み」などと宣言する日もある。これが年齢相応ということであろうか。


「外出するな」ではあるものの、人と会わずに外気に触れるのは推奨されているから、こんな週末はドライブを楽しむ事にする。3リッター・ツインターボでリッター当たり8キロくらいしか走らない愛車も、この時期ガソリンが安くなっており、気軽に遠出できるというものだ。昨日はシンガポールのドックで改装工事を施し、母港・横浜港で停泊中の飛鳥Ⅱの外観を見に行くことにした。武漢ウイルスなかりせば、今頃飛鳥Ⅱは世界一周クルーズの序盤で4月10日にシンガポールを出港、インドのゴアに向けマラッカ海峡を北上中のはずであった。乗船予定だったこのクルーズが催行されていれば、今日は太陽光線を真上から受け「影のなくなる日」を味わっていただろうなどと、死んだ子の年を数えるようなことをしていたら無性に改装後の本船の雄姿を眺めたくなったのである。


横浜港の大さん橋は屋内のホールが閉鎖されているものの、名物の「くじらの背中」と呼ばれる板張りの送迎デッキはオープンしていた。駐車場にクルマをとめいつも通り出船・右舷付けにされた飛鳥Ⅱを眼前にすると、昨年11月「ウイーンスタイルクルーズ」から下船する時「次に来るときは世界一周だ」と胸を膨らませてボーディングブリッジを歩いた事が遠い過去のような気がしてきた。送迎デッキの向こうの本船では、おりしも7階プロムナードデッキの上で顔見知りのボースンの下、セイラー達がハンドレールのカンカン(錆落とし)の作業の真っ最中であった。老齢となった本船もドックで化粧直しが施されてまた美人になったが、どこもここも錆落とししたのでなく、望遠鏡で見る9階や8階のバルコニーにはまだ赤さびが見える。ただバルコニーの窓ガラスには養生がなされており、これからクルーハンドでカンカンをして、運行再開までに真っ白になってくることだろう。


ファンネルの中に聳える排気管の中には真新しいステンレス生地が太陽光線に反射しているものもあり、この下に排ガス規制対策のスクラバーが設置されたと思われる。ウインブルドンコートの跡に造られた露天風呂はその覆いがひときわ目を引くが、以前から思っていた通り、橋の上などからは風呂が丸見えになるように思えて実際どうなのか気になる。こうして桟橋から目の前に飛鳥Ⅱを眺めていると、船内に足を踏み入れられないことが何とももどかしく、一刻も早くこの武漢ウイルス騒動が収束してくれることを望むばかりだ。じきに乗ってやるから待ってろ飛鳥Ⅱだ。ただ都内から大さん橋まで道はどこもガラガラ、帰路は横浜市内・都内とも2か所しか赤信号に捕まらず、首都高はクルーズコントロールを80キロに設定すると前後が詰まることがない。こんなすいている道路も滅多にないから、この騒動もドライブには良いかと気を取り直したのだった。

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新設の露天風呂

2020年4月 8日 (水)

羽田空港 新進入路

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ANA Boeing 787

テレワークで毎日家にいると電話が一日に数本で、あとは限られたE-Mailを処理するだけである。通勤時間や無駄な会議はなく、昼食は家にあるありあわせで10分ほどで済むので時間が余ってしまう。外出自粛だから友人らと会食や飲み会もできない上、非常事態宣言を受けダンス教室もこの先一か月中止になってしまい時間の潰し方に頭をひねる。まずジョギングや散歩は自粛期間中でも「よい」との事で、人出の少ない都心をゆっくり走って楽しむことはできる。今年は桜の花開く期間が例年より長く、遅咲きの桜の木の下で汗を流せるのは気持ちよいものだ。老人は筋肉を落とさないことが肝要なので、家で行っているバーベルを使った補強運動も、週に2回から4回ほどに増やしてみた。会社に出ていた時は30分くらいだったピアノは、今ならゆっくりと毎日一時間練習できる。飛鳥Ⅱの世界一周から帰ってから直そうと思っていたクルマの不具合を修理して、ドライブもよくするが都心の道路は今どこも空いており渋滞がなく運転のストレスが減った。せいぜいこの特別な期間でしかできぬことをいろいろ探して楽しんでみよう。

 

さて最近は羽田空港に都心上空から進入するコースの運用が夕方行われており、低空で飛んでくる飛行機をわが家のベランダから眺めるのも楽しみだ。南風の日に羽田空港のA・C滑走路に着陸する飛行機は、新宿上空を高度900米を飛び、風向きによってはジェット機の轟音もかすかに聞こえてくる。とくに東京湾や千葉県上空からC滑走路に降りるフライトは、赤羽あたりで大きく左旋回するので、望遠鏡越しに見る機体は左の主翼を下にして夕陽に映えとても美しい。C滑走路に向かって行く機は池袋の上空あたりでA滑走路に向かう別のフライトと進路が平行になり、時によっては2機横並びで羽田に向かって降下していくことになる。

 

国内ではこれまで民間機2機が同時に降りていく空港がほとんどなかったので、この光景を見ていると何機もが同時に離発着するアメリカか欧州の巨大空港のそばにいるような気持ちになってくる。妻と二人で望遠鏡を覗きながら「787」「次はトリプル7」「新鋭エアバスのA350だ」「次はJALでANAと横並びに降りていく」「次はAir Doの737」などと飛行機が目の前を通過していくさまを、子供のように楽しむのもテレワークの日ならばの事と云える。それにしても多分どのフライトも機内は空席ばかりなのだろうと想像すると心が痛む。多くの人が搭乗した機が、もっとひっきりなしに飛来し、新進入路も忙しくならないものかと武漢ウイルス収束を願いつつ夕空をバックに機体を見つめる。

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手前はC滑走路、奥はA滑走路に並行して着陸する2機

2020年4月 4日 (土)

武漢ウイルスのその後

友人の外科医は、「入院や手術を余儀なくされた際には治ってから楽しいことしている姿を想像したらよいよ」と日頃言っている。世界中が武漢ウイルスで困難な状況にある今、この騒動が収まったら次に何が起こるか想像するのも息抜きになるだろう。ということで考えるのは、ずばり「中華人民共和国」の崩壊である。武漢で発生したウイルスを隠蔽し世界に拡散させたとして、すでにアメリカ各地で中国政府に対する集団訴訟を起こす動きが始まっていると報じられている。米国の裁判所が主権国家である他国政府を裁けるのか疑問はあるものの、世界中の人々がいま感染症の発生させ拡散させた中国に対して怒っていることは間違いない。アメリカだけでなく、武漢ウイルスによる経済損失を被った世界各国の企業や団体が中国に対し訴訟をおこし、このうねりが世界的に広まったら、騒動で迷惑する我々もちょっと留飲が下がるというものだ。


おりしも中国の覇権を許さないトランプ政権は、3月末に「台北法」に署名し同法が発効になった。これは台湾の孤立化を防ぎ中国の横暴に対する国際連帯を呼びかけるもので、WHOなど国際機関のテーブルに台湾を加えることを目ざす法案だという。すでに始まった米中貿易戦争はじめとして、トランプ政権が打ち出す一連の中国牽制政策にはあらためて拍手をおくりたい。一方わが国の新年度予算も脱中国を目論む企業に2000億円の予算措置を講じるとのことで、遅すぎたとは云え経済界でも中国から撤退する動きが今後加速していくことだろう。時宜を得たまことに喜ばしい事だといえる。また問題が多々指摘されてきた中国の「一路一帯構想」にG7加盟国ではいち早くなびき、中国との交流を促進させたイタリアが武漢ウイルスで苦しんでいるのを見て、「人民元」をあてにした経済開発に世界の各国が今後二の足を踏むことを期待したいところだ。

 

中国ではウイグル自治区の人権弾圧に加え、香港での民主化運動による混乱も記憶に新しい。そもそも沿海部から砂漠の民まで、イスラムも含めた14億人もの人達を選挙によらない共産党独裁政府で本当に統治できているのだろうか。考えてみれば報道は統制され厳しく監視される社会とはいえ、いまや多くの中国人たちがパスポートを持って海外に出る時代である。彼らが世界の情勢に直に触れるにつけ、民主主義や報道・表現の自由という世界の動きに対して、いつまでもこの国は背を向けたままでいられるか分からない。武漢ウイルスに関して共産党政府の情報隠匿体質や統計のウソが世界中から批難される中で、資本や産業の逃避が加速する状況が明らかになれば、中国国内でも自由化・民主化運動が高まってくる事を期待したいところだ。

 

顧みれば50年前、米ソ冷戦の時代にソ連が崩壊することを誰が予想できただろうか。計画経済などという概念はしょせん空想の産物だったわけで、虚構の上に成り立つ連邦の矛盾があらゆる面で露呈しつつあった当時ではあったものの、チェルノブイリでおきた事故からソ連の崩壊まではあっという間、一瞬の出来事だった気がする。チェルノブイリの如く今回の武漢ウイルスが契機になって、同じように中国共産党の無謬神話や正統性が完全に覆り、中国がロシアの様にいくつもの共和国になって分裂するという空想もあり得ないとは云えない。10年後には中華人民共和国が福建共和国や四川国、北京市国や雲南連邦などとなって、無闇な軍備拡大をやめて覇権なぞ目指さぬ体制になれば、いま中国発のウイルスで苦しむ世界にとっては僅かな救いになるに違いない。

2020年4月 2日 (木)

飛鳥Ⅱ2020年世界一周クルーズ出発の日

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大桟橋のWEBカメラで見る飛鳥Ⅱ

今日4月2日は、予約していた2020年飛鳥Ⅱ世界一周クルーズの出航の日であった。関東は風は強いが久しぶりの晴天で、実現していたらよき船出になったことだろう。中国人が野生動物を食べる習慣がなければ、あるいは昨年末に中国共産党政府が新しい感染症を隠蔽せず防疫対策を適正に行っていたら、武漢ウイルスもここまで拡大せず、きょうは晴れて乗船できたはずなのにと考えると残念でならない。もしこの騒動がなかりせば今頃は東海道線で横浜に向かうころだったろう、今の時間は大桟橋で見送りの人や知っている乗船者と挨拶を交わしているはずだ、そろそろ出国審査を終えて乗船か、ブラスバンドに見送られ出港だ、などと、一日「死んだ子の齢を数える」ような思いが続くに違いない。


おりしも飛鳥Ⅱがシンガポールでの改装工事を終え、昨日母港・横浜に帰ってきた。大さん橋に設置されたWEBカメラを見ると、いつものように出船・右舷付で着桟した飛鳥Ⅱの11デッキには新設の露天風呂の開口部が見え、7デッキの外側もすっかり錆落としがされている。画面を眺めつつ、この露天風呂の構造だとやはり外から見えてしまいそうだが一体どうなっているのだろうか、プロムナードデッキを歩くと周囲はすっかりきれいになっているに違いない、などと営業復帰後のクルーズの様子を想像してみる。一方で画像を拡大すると8・9階のバルコニーには茶色の錆らしき筋も見えるようで、その部分は今回手を入れなかったのかなどと疑問が湧き、早く実際の様子を見たい、乗船してみたいとの思いが強くなってくる。


世界一周クルーズに乗船する日はいつも、旅への期待とともに狭い空間に拘束されるような圧迫感や、病気や怪我が無く行ってこられるのか、小さな不安も入り混じる。キャビンは20平米弱、日本最大のクルーズ船といっても、生活空間は長さ200米、幅20余米で、その中で24時間100日間を600名ほどが暮らすのである。中にはちょっと変わった乗客もいるし、時には濃密な人間関係にもさらされる。2011年はアデン湾の海賊問題で、スエズ運河を通れず喜望峰周りに航路が変更になった上、出港直前には東日本大震災があった。後顧の憂いや旅の不安なくして世界一周することはできないが、それでも帰国すればまた行きたくなるのが世界一周クルーズである。今年が駄目でもまた次のチャンスに行けばよいと気持ちを切り替え、季節の良くなる日本での100日間を過ごそうと思う。

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