ちょっとだけヨ
テレビもネットも武漢ウイルスの話ばかりでもう飽き飽きした。こんな時にこそ、日本は素晴らしいとか皆が幸せになるとかいう話を聞きたいものだが、相も変わらずニュースやワイドショーでは政府や行政、さらには日本人の欠点をあげつらうような批判記事ばかりが目立つ。この騒動が沈静化したら、一体どの識者やコメンテーターが一番国民の不安を煽ったか、この機に乗じて単に当局に対し批判の為の批判を展開したのか、誰かが一覧表でも作って発表してもらいたいくらいだ。そういえばこの週末には、町でクルマがエンコして大きな通りの真ん中で立ち往生する場面に2回も遭遇した。すると2回ともたまたま近くにいた歩行者やトラックドライバーが、頼まれたわけでもないのにクルマを安全な場所まで押す手助けをしていたが、それを見て東京人の協力の精神もなかなかのものだと嬉しくなった。我々の住む日本の社会は、毎日のように垂れ流されるいい加減な批判記事ほど酷いものとは私には思えない。
週末は東京都の外出自粛要請に加えて日曜日は都内でも雪で、まことに意気があがらない。こんな時はパァーと楽しい映像でも見ようと、ドリフターズの「8時だョ!全員集合」のDVDを取り出してみた。1970年代から80年代にかけて土曜日の午後8時、国民の半分が見た、と云われたオバケ番組の名作記念盤で、冒頭の「8時だョ!全員集合!」といかりや長介が叫ぶところから懐かしさと可笑しさで見るのを止められなくなってしまう。「タブー」の音楽に合わせて加藤茶が演ずる「ちっとだけョ~」、志村けんの「東村山音頭」や「カラスなぜなくの、カラスの勝手でしょう」など当時は子供の教育上まことによろしくない、と問題になった場面である。下ネタ満載の場面に涙を流して笑いながら画面を見ていると、妻には「あんたも好きネェ~」と笑われる始末。今あらためて見ても大がかりな舞台装置、ドリフターズの体を張った演技が素晴らしく、これを毎週公開生放送した関係者の努力に拍手を送りたい。
志村と桜田淳子の「淳子幸せ、♯タリラリラ~♬」などと云う新婚夫婦コントも子供には理解できなかっただろうが、それでも公開の劇場からは子供たちの大きな笑い声が聞こえてくる。もっとも画面からは、いかりやの「バカ~」というせりふや、容姿に対する悪口もひっきりなしに飛び出して、今ではとても放送できない内容である。それを考えるとこの番組が放送された頃から40年、この間に放送の規範が随分変わったことがわかる。当時はせいぜい世間の良識が許さないことぐらいが規制の基準だったが、今ではいじめや嫌がらせを思わすセリフのほか、いわゆるハラスメントの類がすべて口にできないようで、コメディの笑いも堅苦しくなってしまった。研ナオ子と志村との下ネタギャグで研が自分で笑い崩れてしまい演技にならない場面を見るにつけ、言葉狩りなどやめてもう少し大らかなセリフのやり取りが今の放送にあってもよいのにと思ってしまう。
と、ここまで書いたら志村けんさん死去のニュースが飛び込んできた。ご冥福をお祈りします。長い間、笑いをありがとう。
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