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2020年1月12日 (日)

上野国立西洋美術館・ハプスブルグ展

20200112

正月が済むと、すぐにまた成人の日の三連休となる。この連休は昨年 飛鳥Ⅱの「秋の休日ウイーンスタイルクルーズ」乗船で貰った入場券で、上野の国立西洋美術館に「ハプスブルグ展」を見に行った。ハプスブルグ家による絵画、版画、工芸品、タペストリー、武具など100点、600年にわたる帝国コレクションの歴史である。などと云っても西洋史などはまったくの門外漢で、そもそもハプスブルグ家とは何ぞや?というレベルだ。その上、西洋の美術品はギリシャ神話かキリスト教に関連しているものが多く、そのどちらにも関心のない私には遠い世界の展示に思える。ということで妻に一緒に行こうと誘われた時にはやや躊躇したが、老境を迎えるにあたり少しは西洋美術に触れてみるのも良いか、と考え直しての美術鑑賞となった。少しは教養のあるジジイになりたい一心だ。


展示品は同家の肖像画が多く 「 まあそんなものか 」 という感じだったが、なにせ基礎知識のない私には各作品の傍らに置かれた説明板と家系の関係がピンとこない。仕方ないので帰宅して調べてみると、ハプスブルグ家はもともとスイス北東部から発した貴族で、のち神聖ローマ帝国の皇帝に選出されて以来、巧みな外交と各地の貴族との政略結婚や一族の血を守る近親結婚で勢力をのばした王家だとある。最盛期はオーストリアを中心にハンガリー、スペインなどに勢力を伸ばしたそうで、マリーアントワネットもハプスブルグ家の王女なのだと初めて知った。連休という事で多くの人が鑑賞に訪れていたが、私のようにアタマが筋肉でできている入場者も多いことであろう。美術の説明の前にハプスブルグ家とは何か、近世のヨーロッパの地政や時世、宗教や経済との関わりの中で如何に勢力を得たのか説明がもっと欲しいように思った。


それにしてもこの国立西洋美術館にゴッホ展でにぎわう「上野の森美術館」、横にはクラシック音楽の殿堂である東京文化会館もあって久しぶりに上野公園に来ると芸術の薫りが漂っているのを感じる。帰り道にすっかりきれいなった上野駅近くでイタリアンレストランに入り妻とワインを楽しむと、周囲も展覧会や音楽会帰りの人で賑わっていて、他の盛り場とはちょっと雰囲気も違っているようだ。もっとも帰宅のために上野駅に入って見回せば、名物の行き止まりホームとコンコースの風情は「就職列車」の時代そのままだ。ワインのほろ酔い機嫌でおもわず井沢八郎の「♪どこかに故郷の 香りをのせて 入る列車のなつかしさ 上野は俺らの心のエ~キだああ・・・🎵」と口ずさんでいると、先ほどのハプスブルグ展の鑑賞が遠い世界の出来事のように思えてきた。

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