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2019年12月16日 (月)

きれいすぎる海も困りもの

20191216

12月16日の読売新聞には、きれいになりすぎた瀬戸内海が不漁を招いている、とする面白い特集記事があった。近年の環境保全の様々な施策で、瀬戸内海各地の水の透明度はぐんと増したが、海水が以前よりきれいになったことで、かえってイカナゴなどの漁獲高が減ってしまったそうだ。かつて下水や田畑、工場から海に流されていたリンや窒素がいま大幅に減ってしまったのが原因で、この対策として計画的に下水処理施設から排水を海に流し、海水の栄養不足を補う方法をとり始めたと云う。人為的に排水されるリンや窒素は、海藻を育て貝や小魚の養分になり、それを大型魚が食べることで内海の生態系が維持されることを期待しているのである。1970年代に瀬戸内海の環境保護法を制定した時には、こんなことは予想もしなかったそうで、自然の力は人知を超えて作用することをこの事例は改めて教えてくれるようだ。

 

いま地球温暖化など人間の活動が地球を汚染し、すぐにでも取り返しがつかなくなると危機を訴える向きが多いが、この記事を読むとそのすべてが本当に差し迫った問題なのだろうかとの疑念が頭をもたげてくる。大平洋の真ん中を航海中にペットボトルが流れてくると、さすがに海洋汚染をなんとかしなければならないと実感するが、多くの環境汚染問題は人間の少しの努力と自然の持つ大いなる治癒力でかなりの部分は克服できるのではなかろうか。最近スウェーデンの変わった少女によるエキセントリックな地球温暖化対策の動画がさかんにメディアに登場するのを見ると、これでメシを喰っている「温暖化利権屋」が増えて、盛大に危機を煽っているのではないかと白けた気持ちになってくる。

 

よく地球温暖化で「氷河が後退した」「氷海が減っている」などと云われるが、よく聞けば19世紀末や20世紀初頭からすでに「氷」が減り始めていたそうだ。20世紀初頭と云えば日本では日露戦争の頃である。その頃の世界の人口はわずか16億人(現在は70数億人)そのうち蒸気機関など近代文明の恩恵に浴していたであろうヨーロッパの人は最大見積もって4億、北米は1億で併せて5億人しか「地球温暖化」に影響を及ぼしていなかったことになる。飛行機も自動車も走っておらず、文明はごく僅かの人たちしか享受していない時代からすでに氷河が後退しているのであれば、地球温暖化の主因は二酸化炭素の排出によるものではないのではないか。スウェーデンのエキセントリックな女の子を称賛する一部の風潮より、トランプ大統領が地球温暖化協定から離脱しようする現実的な気持ちの方が私には理解できるのである。

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