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2019年9月 2日 (月)

クルーズ船のクルーザーの友人

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最近はクルーズで知り合った友人との交際が多くなってきた。考えてみれば夫婦してクルーズ船に乗って海上で過ごした日数も各船合わせて500日以上になった。大型客船といってもたかだか200~300米の空間で乗船客の皆が暮らすのだから船上での友人も多くなってくるわけである。クルーズ中に気が合って時々一緒に食事をした人たちと下船後も連絡を取り合って行き来し、旅の情報交換やら趣味の紹介をするなど交友の輪も最近は広がる。学校や職場の友人と違い、それぞれ経歴やバックグランドが違うのだが、過去のしがらみのない新たな友人と交際するというのは新鮮でよいものだ。

先日は飛鳥Ⅱの2018年ワールドクルーズに乗船されていた方が持つ30フィートのクルーザーボートに招待された。うだる夏の東京の暑さも海風が吹く海上はぐっと過ごしやすいだろうと楽しみにしていたが、なにより小型船舶免許を取得して以来十数年間もそれを使っていない妻は、もしかしたら操船させてもらえるかもしれないとあって前の日からソワソワしている。当日は心配された天気も良く風もさしてない航海日和となり、クルーザーの基地ディズニーランド近くの舞浜マリーナに集合した。

マリ―ナから船を海上におろし、いったん海の上に出れば目的地はどこでもよい、と云うのが個人クルーザーの贅沢なところである。羽田空港方面に行き飛行機の離発着を眺める案もあったが、艇長である友人に指名されて興奮する操舵手の妻のたっての希望で、クルーザーは隅田川の河口方向に舳先を向けることにした。東京ゲートブリッジを右に見つつ、東京港中央防波堤に沿ってお台場沖へ船を進めるが、速度は数ノットほどから最高30ット近くまで自由自在、舵を切ると即座に艇の方向が変わり風や波を切って走るのが小型船の爽快なところだ。

舵を握らせてもらった妻は、初の本格的操船とあって緊張の面持ち。とくに隅田川の河口近くは川を上下する定期観光船のほかに各種作業船が輻輳しており、気軽な川遊びといっても見張りを厳重にしなければ危ないエリアである。できれば反航船はかっこうよく左舷同士ですれ違いたいものだが、川筋は曲がり作業船が多い上に次々と橋脚が迫ってくるので、方位や速度は状況に応じ臨機応変、慎重に加減させねばならない。隅田川の川面での操船はそう簡単なものではないことは免許を持たない私でもわかる。という事でこの日は頭上クリアランスの関係で永代橋の手前で引き返して、夢の島マリーナのビジター用バースに係留してゆったり昼食をとった。

その後舞浜に戻ってクルーザー体験は終了したが、船を水面から上架する様子を眺めているうち、まるで欧米のリゾートにいるような気分になってくる。こうして一日川や海の上にいると、クルーザーを所有することが楽しく贅沢な遊びであることはよくわかる。ただ一方で貧乏性の私はカネがかかる分だけ、年間何日は乗らねばモトが取れないなどと船に振り回されそうな気もする。航海後の清水洗いなど簡単なメンテナンスもマメに行う必要があるから、無精者の私はすぐに嫌になるかもしれない。興奮さめやらぬ妻には「こうして人に乗せてもらうのが一番良いよ」などと、軽くいなしながら舞浜を去ったのだった。

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