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2019年7月20日 (土)

にっぽん丸で航く小笠原JTBチャータークルーズ(碧彩季航)その1

20190720
小笠原 父島・二見港

飛行場がなく、船便しかない小笠原にかねてから行きたいと思っていた。東京から1000キロ南の洋上にあって、距離にすれば東京から根室や鹿児島まで到達するほどなのに、品川ナンバーの車が走り、住民の10%ほどが欧米系の血が流れるという「別世界」がそこにある。島に行く唯一の足、定期船”おがさわら丸”に乗れば東京港からまる24時間かかるのだが、この船は個室を利用すると片道で素泊まり5万円以上かかる。そのうえ”おがさわら丸”は東京行きの帰りの便となるまで現地で3日間も停泊するから、その間はホテルや旅館に自費で滞在しなければならない。ここは東京都心から「もっとも遠い都内」だといえよう。こういう小笠原こそクルーズ船で訪れるには絶好の地といえるので、最近は日本のクルーズ船3船がよく訪れる人気の寄港地でもある。今回選んだ”にっぽん丸”で行く小笠原クルーズ(JTBチャータークルーズ)は、小笠原諸島でもっとも人口の多い父島のほかに、他のクルーズ船ではなかなか訪れることができない母島に行くとあって乗船前から楽しみにしていた。

長引く梅雨空をしり目に、横浜港を出た翌日、”にっぽん丸”はまっすぐ南下を続ける。すると航路半ばの鳥島あたりから雲が切れ真夏の空が広がって、水の青さも南の海という感じになってきた。波の高さは大したことがないものの、終日航海のこの日、太平洋のかなたから押し寄せる波長の大きなうねりに身を任せていると、クルーズに来たなあという気持ちになってくる。”にっぽん丸”に乗船したのは2014年2月以来5年ぶりで、最近はもっぱら”飛鳥Ⅱ”ばかりに乗っているから、日本を代表する両船のサービスがどう違うのか比較できるのも面白い。翌朝予定通り”にっぽん丸”が父島・二見港の停泊用ブイにもやいをつなぐと、沖合から眺める父島は、かつて”飛鳥Ⅱ”で寄港したラバウルをこざっぱりさせたような風情に見える。港の岸壁は”おがさわら丸”や母島に連絡する”ははじま丸”専用で、クルーズ船はすぐ沖数百米に設置されたブイに係留されることになっている。ここでは本船と岸壁の間の乗客輸送は一部時間をのぞき、もっぱら地元の漁船によって行われるから、操船する漁師さんとの触れ合いもあり、これも旅情あふれて良いものだ。

”にっぽん丸”の最も大きな欠点である運動スペースの少なさを補うために、さっそくまだ涼しい朝一番で上陸してジョギングなどしたいところなのだが、せっかくの小笠原である。父島では「人と自然の共生を学ぶツアー」の午前の部に参加した。小笠原諸島は一度も大陸と地続きになったことがないため、蛇がおらず固有に進化した珍しい鳥類や植物類がみられること、ただし人間によって持ち込まれた猫や山羊が野生化した他、グリーンアノールと呼ばれる小さなトカゲが持ち込まれ繁殖して困っていることなどツアーガイドの説明を受ける。父島には2200人ほど住んでいるが、離島のため輸送費がかかり物価が高いほか、医療や出産が大変だと、生活者の視点で島のあれこれをガイドは教えてくれる。もっとも父島には東京都や国の公務員も多く、家賃1万円ほどの官舎に2年も住むと、消費する場所もないのでそれなりの貯金ができるという。また島には欧米系の外国人顔もよくみかけるが、彼らはかつてアメリカなどから小笠原に捕鯨のためにやってきて住み着き、日本国籍になった人たちの子孫なのだそうだ。こうして島のさまざまな営みに目を見張るうち、参院選の掲示板が都内の候補と同じであることに気づき、同じ東京といっても広いものだと不思議な感慨を覚えた。

週に1回東京港からの定期船”おがさわら丸”が着く前スーパーは商品がなくなる
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