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2019年6月12日 (水)

老後2000万円不足問題

今の年金制度では老後の資金が2000万円不足するとする金融庁の審議会ワーキンググループの報告が問題になっている。しかしこれの何が問題なのかさっぱりわからない。老後の期間の平均的支出と年金支給額を比較し積算するなど誰にでもできる計算で、これまでも銀行や保険会社が投資を薦める際に同じような試算を出していた。現在の年金制度の下で手持ち資金ゼロで不動産や金利収入などがない場合、90歳~100歳まで相当な暮らしができるなどと国民の誰一人として思っていないから、そのような金融機関の勧誘が成り立つのである。もっとも人間は80歳を過ぎれば、そう美味しいものを食べたり、あちこち出歩いたりできなくなるから、老人の支出などは住んでいる場所やそれぞれ個人によって相当開きがあるはずだ。「年金100年あんしん」などと云うのはお題目だけだから、ワーキンググループの試算を国会で堂々と俎上にあげて内容を大いに議論したらよいのに、またアホなメディアや野党の反対でせっかくの報告書も葬られるらしい。

さて日本には自宅に現金を置いておく「タンス預金」が高齢者所帯を中心に何十兆円もあると云われている。それを狙うのが「オレオレ詐欺」で、彼らはうまいところに目をつけるものだと感心する。それはさておき、こうして自宅に死蔵されている現金を少しでも市場にまわし、資金が必要な場所や機関、開発途上国などに循環させ経済を刺激させるのが政治ではないだろうか。タンス預金にせよ老後資金にせよ、預金金利ゼロのいま、老齢所帯の預貯金が目減りをしないようにするにはどういう方策が望まれるのか、その議論の一助に金融庁の報告書が役立つと思えるのに残念である。今回もただ政府の足をひっぱり、大事な問題を政争の具にしたい野党は論外だが、これを引っ込める麻生大臣もだらしない。彼の人を喰ったような発言にいつも拍手を送っているのだから、この問題もお得意の「ポーカーフェース」で突っぱねれば良いのにと残念である。

この様に重要な問題を「安倍憎し」や選挙対策のためだけに、まともに議論しない国会を見るに忍びない。重要な案件では、反日韓国に対してもっと現実的な対抗策を直ちに実施したら良いと私は思うが、野党は対韓国の論議になるとまったく及び腰のようだ。安全保障についても、日本の置かれた地政学上の位置について、与野党間で議論を戦わしてほしいところである。はたまた消費税にしても、いま話題を集めているMMT(現代貨幣理論)では、自国通貨建ての国債なら国が破綻(デフォルト)することはないから、デフレが脱却するまで、政府は消費増税を凍結し、同時に国債で政府支出を拡大していくことが必要だ、とされるがこの種の議論も国会から聞こえてこない。MMT理論では何が問題なのか、その脆弱性はどこにあるのか、こういう問題こそ大いに国民の目の前で議論してほしい。

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