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2018年8月14日 (火)

ワールドクルーズと世界史の再学習

20180814

飛鳥Ⅱで駆け足ながらぐるっと世界を廻ると今までと違った視界が開けてくる。今回オマーンのサラーラで本格的なイスラムの世界に触れ、マルタで十字軍騎士団の要塞を見てボストンで合衆国建国の足跡を訪れると、世界史をもっと勉強しておけば良かったとの思いがにわかに湧いてくる。私はこれまで宗教にも美術にもあまり興味がなかったから、西欧の古い教会やキリスト教の宗教画などに馴染めなかったが、実際にあらためて来てみると今までと違う想いが去来するのは年齢のせいだろうか。またかつての多くの戦地の跡や砦を訪れると、なぜ西洋人は歴史を通じていつも戦っていたのだろうかと疑問がおこる。


という事で世界史を勉強しなおそうと思い立ち、帰国後に適当な本はないかと物色していたら、山川出版「(新)もう一度読む世界史」とその付属本である同社の「詳説 世界史図録」を本屋の店頭で見つけた。なんでも山川出版の高校生向け歴史の教科書はつとに有名なうえ、同社の大人向けの学びなおし「もういちど読むシリーズ」も100万部を超えるベストセラーなのだそうだ。「もう一度読む世界史」は教科書仕立ての解説のほか多くの図表が掲載され、「ひと」「新常識」というコラムでは歴史学の新たな知見や新解釈などが紹介されており、読み物としても面白い。「世界史図録」の方も「もう一度読む世界史」に準じて多くの資料が載っており、これを眺めているだけで勉強になりそうだ。


かつて学校の西洋史の時間と言えば、年号を暗記し意味も判らずにただ断片的に起きた事件・事象を覚えたものだった。しかし歴史上の出来事、例えばイギリスの「大憲章」(マグナカルタ)とはどういうもので後世に何を残したか、宗教改革の後に北ヨーロッパが興隆し南欧が没落したのはなぜか、産業革命とは何かなど西欧社会の流れを踏まええつつ歴史を考えるようとすると「もう一度読む世界史」が大きなヒントを与えてくれる。今回のように「百聞は一見にしかず」でまず現地を訪れ、実際何があるのかを自分の眼でみて興味を持つと、初めて歴史を自分のものとして捉えようとする事がわかった。その意味で2年後と言われる飛鳥Ⅱの次回のワールドクルーズでは、終日航海中に「西欧史」の講座を定期的に催したら多くの乗船客が受講して面白いのではないだろうか。

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