湘南の風
クルーズを通じて知り合った友人の湘南のご自宅に夫婦して初めてうかがった。遠足気分でロマンスカーに乗り新宿から約一時間、待ち合わせ場所は小田急の片瀬江の島駅である。こうして江の島に電車で来るなどは何十年ぶりだろうか。行き止まり式のターミナル、竜宮城を模して作ったというレトロな小田急の駅舎に降り立つと、海を目の前になんとなくリゾート気分が盛り上がる。
改札口を一歩出ると、ほほをなでる風が海風でまるでクルーズ船のデッキにいるように心地よい。同じ気温でも都会の真ん中の空気と海辺の空気はこうも違うのだろうか。かつて、このあたりから片道1時間以上かけて東京都心まで通勤していた同僚が何人かおり、毎日ご苦労さまと思っていたが、この空気とこの景色に慣れると、暮らすならこの辺り、という気持ちも判らないでもない。
そういえば江の島のある藤沢市には、「善行」駅そばにある県立スポーツセンターに、若いころは陸上競技の試合でよく来たものだ。また今年の正月には箱根駅伝の学連選抜に選ばれた後輩の根岸君を応援しに藤沢橋まで訪れたばかりである。という事で藤沢というとどうしても陸上競技のイメージが浮かんでしまうのだが、ちょっと海岸の方に来てみると古くからのお屋敷とリゾート地帯とあって同じ市内でも場所によってずいぶんと景色が違うものだ。
海の見える新しいマンションの友人宅で暮れ行く相模湾の景色を堪能し、帰りはこれまた何十年ぶりかで江ノ電に乗ってJR藤沢駅に戻ってみた。夏祭りでもあったのか、車内はゆかた姿の若い子たちでごったかえしていたが、こうしてがったんごっとんとのんびりと電車に揺られるのも良いものだ。最近はどこへ行くのもクルマで行く事が多くなったが、缶ビール片手に電車に揺られる小旅行をもっと頻繁にしてみようと思ったのだった。
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