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2018年6月23日 (土)

飛鳥Ⅱ代替船

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サンディエゴの飛鳥Ⅱ

1990年にクリスタル・ハーモニーとして完成した飛鳥Ⅱも船齢28歳と相当なお婆さんになった。リプレースについて様々な検討がなされているが、プランが具体化して発表できるような段階ではまだないとされる。関係者の話では次のワールドクルーズは2020年を予定しているそうで、それまではこのまま本船を使う事は間違いないだろう。それどころか大型クルーズ船を建造できるドックは世界でも限られており、数年先の受注まで発表されている中に飛鳥Ⅱの代替船が見当たらないないから、中古船でも買ってこない限り当分の間この飛鳥Ⅱが使われるはずだ。


中古船の購入も考えられるものの、メンテナンスの面からみて日本で汎用される諸機器を装備した船が候補として望ましいが、欧州の造船所で完成した船はヨーロッパ仕様とあって部品の交換も容易ではない。水まわり一つとっても浴槽につかる習慣をもつ日本人向けの船と、シャワーで充分の西欧向けの船では、タンクや増水設備の基準が大きく異なるであろう。その他ランドリーの設備やら厨房・食料貯蔵設備などを考えると、中古船を購入してすぐさま飛鳥クルーズに転用するのは簡単ではないはずだ。


ひょっとすると数年後には”にっぽん丸”や”ぱしび”と業務提携したり、外資と組んでまったく新しいコンセプトの日本船(日本籍に必ずしもあらず)が誕生したりする可能性もある。すでにコンテナ船の分野では郵船・商船三井・川崎汽船の大手三社が新しい会社を作って共同事業を進め始めた通りである。造船所もクルーズの建造については我こそはと思う日本の造船所が現れることを望みたいところだ。飛鳥Ⅱのデッキに張り巡らされた素晴らしいチーク材は資源的にもう大量に入手するのが困難らしいが、様々な隘路を克服し次世代の日本船が早く発表されないものか。諸外国の港でモダンなデザインの大型船と並ぶと、本当は贅沢な造りながら見た目は一世代前の船である飛鳥Ⅱにちょっと肩身が狭い感がするのである。

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