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2018年1月19日 (金)

(地形を感じる)駅名の秘密 東京周辺

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首都圏を走る最近の通勤電車は、JRも私鉄も同じような車両ばかりでまことにつまらない。鉄道会社が違ってもやって来るのはJRの標準形式E231系や233系に準拠した電車や、日立のアルミ製A trainをベースにした車両ばかりで、どの路線でもあまり乗り心地が変わらない。かつての東急青ガエル5000系はいうに及ばず、両端制御車が旧型台車だった西武701系、独特のミンデン台車音にレジンブレーキ臭の漂った東武の8000系など、目をつぶっていてもすぐにそれと分かるような電車がなくなってしまった。さらに地下鉄を介した乗り入れによって、「川越で霧が発生したから東横線の電車が遅れます」などと云うアナウンスを聞いていると、鉄道のありようも以前とはずいぶん違ってきたと寂しく感じるのである。


そうはいっても鉄道に関する趣味はさまざまで、数ある楽しみの一つに各線の歴史やその発展史を調べるという分野もある。そんな沿線史の視点から書かれた内田宗治著「(地形を感じる)駅名の秘密東京周辺」 (じっぴコンパクト新書)を読んでみると、駅の名前の付け方一つにしても関東・関西ではかなり違う上、鉄道会社によって命名のしかたに独自性がある事がわかり、駅名に関する文化史的側面に「なるほど!」と興味をそそられる。内田氏といえば「東京の街の秘密50」でアップしたとおりだが、この本も地勢や歴史に関する綿密な調べを基調に、現存する駅名について著者独自の見解が披露される。JR線の「西日暮里」駅は「道灌山」駅にすべしと云う提案には「その通り」と唸りたくなるし、「京急品川」の南にある駅がなぜ「北品川」なのかと云う積年の疑問が本書で氷解したりする。


そのほかJR線は、渋谷・鶯谷・四谷・市ヶ谷など「谷」を駅名にするのが好きな一方、山や丘がつく駅名がひどく少ない事などを本書は教えてくれる。これに対して私鉄では○○山、△△ケ丘や××台などと名づけられた駅が数多いのだが、これは不動産開発に関連するほか、山や丘に対する親和性が旧国鉄と私鉄では違うという著者の論旨展開も面白い。この本を読むと駅名一つにしても様々な地誌や文化が背景にある事がわかり、これから電車に乗る際には、沿線の駅名についてあれこれ考察をいれたくなってきた。さて本書で思い出したのが、昭和40年~50年代に開業した東急田園都市線である。ここでは僅かな距離の間に、宮崎台・宮前平・たまプラーザ・藤が丘・青葉台・つくし野・すずかけ台・つきみ野と著者がいみじくも分類したような”首都圏の私鉄らしい”平凡な駅名が並ぶ。電車が通る前は山林か田園地帯だっただろうが、もう少し歴史を感じさせるひねった駅名にして欲しかったと、今でもこの線に乗る度に思うのである。

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