第16回新宿シティーハーフマラソンは棄権願望のチキンレース
飛鳥Ⅱのクルーズから帰った翌日の日曜は、恒例の新宿シティーハーフマラソンである。第16回目となるこの大会は、東京の真ん中を走るハーフマラソンとして人気の大会だ。最近は東京マラソンの前哨戦としてこれを走りたい人も多く、抽選で出場の可否が決められる中、我々新宿区民は優先枠があるので、今年も気軽に申し込んでおいたものである。とはいうものの昨年のこの大会以来、20キロを超える距離は練習でも走った事がないし、なにより飛鳥Ⅱの船内では怠惰で贅沢三昧の時を過ごしたから、とても寒風のなかハーフマラソンに飛び出す気分にはならなかった。
飛鳥から帰って、天気予報はどうかと見れば当日は曇りで最高気温が5度との事で、それを聞くとますます萎えてくる。おまけに今回は妻ではなく一緒にレースに出る事になっている義理の妹は、一体どうしている事やらと前日LINEをチェックすると、彼女は昼からずっと何かイベントの打ち上げで飲んでいるという。夕方には「明日はムリかも」とあり、LINEの別の参加者からは「このままじゃ、明日倒れるから棄権をしなさい」と忠告が入っている。この様子なら彼女はまず出走しないだろうから、こちらもスタートに行かない良い口実ができたと思いつつベッドに入った。
とは思ったものの念のため当日早朝に確かめると、前の晩遅くに何を思ったのか「おやすみなさい、明日はとりあえず行きます」とびっくりの方針大転換。このまま二度寝を楽しもうかとすっかり棄権モードになっていた私だが、かなり年下の義妹の手前、走る方では大先輩である私がそう簡単に辞めると言うわけにいかなくなった。「やめるんじゃなかったのか!?」としぶしぶ準備を整え、会場の神宮球場に向かったのである。
ということで実に気合の入らないハーフマラソンだったが、彼女の方は心配していた関門の制限時間をクリアーして無事完走、私も年相応に記録は落ちたものの、60歳以上の部では今年も何とか入賞できたのであった。義妹は姉である私の妻から、私があまり走る気がないと聞かされていたようで、私が先に走らない宣言をしたら、渡りに船とばかりにやめられると思っていたそうだ。お互い「棄権」という誘惑へのチキンレースを競いながら、ついに引き下がる事ができずにギリギリまで粘り、その結果がまぁオーライだったというのがこのハーフマラソンの真相らしい。
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