海上保安庁音楽隊 第24回定期演奏会
応募した海上保安庁音楽隊の第24回定期演奏会鑑賞券が当たり、池袋の東京芸術劇場コンサートホールに行ってきた。元来ブラスバンドを聞くのが好きで、春秋の金曜日の昼に日比谷の屋外公会堂で行われる消防庁の金曜コンサートはよく聴きに行っている。また警視庁や自衛隊などのバンドが行進する時には、ついパレードに一緒について行ってしまい、妻には「まるで子供のようね」と笑われているありさまだ。今度生まれたらブラスバンド部に入って自分で管楽器を演奏してみたいと思ってみたりもする。
海上保安庁の音楽隊は、ホームページによると「国民と親交を深め、海上保安庁の活動に対してご理解をいただくと共に、海上保安職員の士気の高揚を図る」目的で昭和63年に設立されたそうだ。といっても海上保安庁じたい、ふだんの生活にはあまりなじみがない組織だが、クルーズ船に乗れば国内各地で巡視船を見る事ができるし、なによりシナによる尖閣問題では、彼らの命を張った行動に注目が集まるところである。その音楽隊は演奏専門の隊員でなく、海上保安業務を行いながら練習や活動に取り組んでいるとの事で、これはぜひ彼らを応援せねばと定期コンサートに応募したのだ。
夜7時からの演奏会は、大きなホールがほぼ満員の盛況だった。考えてみれば亡き父は運輸省(現・国交省)の役人だった頃、海上保安庁に出向した事もあったから、ここに来るのも何かの縁かと思いつつ開演を待つ。スーザの行進曲「黒馬騎兵隊中隊」で始まったコンサートだが、少し聴いているとふだん青空の下で聞くブラスのサウンドと違って実に豊饒な響きであるのに気がついた。ホールの音響効果を考えてても、そのハーモニーはついこの前まで巡視船に乗り組んでいたり、ヘリコプターの整備をしていた隊員とは思えないほど馥郁たるもので素晴らしい。
プログラムもマーチに始まり、英国の民謡、ミュージカル始め芸術的な曲目まで多彩、アンコールにはお約束の「海猿のテーマ」そしておなじみのマーチ「我らが指揮者」で盛り上がってフィナーレにとなる楽しいコンサートであった。こんなに素晴らしいコンサートなら毎年この抽選に当たればあたればよいのだが、そのためには海上保安庁友の会に入れば確率はもっと高くなるのだろうか。周囲を海に囲まれた日本で、たまたま親子して海運に縁があり、また妻の祖父も船乗りだった事を考えれば、これを機にこの会に入会しようと単純な私は決心したのであった。
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