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2017年10月 2日 (月)

定年後の再就職

最近、本屋の店頭をひやかすと定年退職したオヤジ向けに、定年後の働き方に関して書かれた本が多い事に気づく。読んでみると、現役時代に働いていた会社や関連業界に再就職した人に対して、どの本でも「現役時代の上下関係を忘れろ」とか「先輩風をけっして吹かすな」などという調子で注意を促しているようだ。たしかにその通りで、それはそれで頭ではわかっているつもりだが、自分の現実となるとなかなかそうもいかない事に気がつく。


私も一旦会社を辞めた後、この夏から知人の会社を手伝い始めたのだが、仕事といえば、もと勤めていた会社を含めて、同じ業界の各社から下請け書類の作成を引き受け、そのデリバリーを行う業務で、土地や家の業界に例えれば仲介の不動産屋のような役目である。当然もとの会社の人たちなどにえらそうに教育したりする立場ではないものの、まだ入社そこそこの相手先の若手に接していると、「こんなタイミングでは駄目だよ」とか「もっと良く書類をチェックしなさい」などとつい老婆心が頭をもたげて説教したくなる。


先日ある大手商社に輸入貨物に関する書類の貰い受けに行ったところ、まだ学生気質も抜けないような社員から「あ、この書類ちょっと間違っていたから直すまで少し待ってて下さい」と言われた。待つと云っても最近の事務所はどこもセキュリティ対策とかで簡単に中には入れないようになっている。「待つはよいのですが、どこで?」と答えると「いや、ここで」と一流商社に入ったのだから頭は良いのだろうが、何も考えていなさそうな兄ちゃんは、廊下を指さして慇懃無礼な答えだ。仕方なくそこで書類が整うまで10分ほど待ったのだが、手持ち無沙汰に廊下に突っ立っていると、心の中からは「俺をこんな廊下で待たせやがって」との言葉が湧いてくる。


「ちょっと前ならな、この会社に来たらこんなチンピラ若造でなく、応接間に通され役員や部長が出てきて『お茶にしましょうか、コーヒーですか?』と言われたものだぜ」と定年再就職本なら禁句とされるような思いが胸の中で頭をもたげてくる。”中高年には生きがいが大事、毎日のリズムのためにも定年後に何らかの仕事しましょう”などと新聞や雑誌・書籍にはきれいごとが書かれている。しかし60代も後半になって再就職先で若者からつまらない思いをさせられると、人の心は教科書通りそう簡単には転換できないものだ、と型にはまったノーテンキな本の忠告にちょっとイラっとくるのである。


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