のぼせもんと小松政夫
何度もアップした通り子供のころから”ハナ肇とクレージ・キャッツ”の大ファンだったから、(リンク:植木 等と昭和の時代)この秋、土曜日の夜8時から毎週NHKで放送されている”植木等とのぼせもん”を楽しみにしている。山本耕史ふんする植木等のお約束、「お呼びでない?お呼びでない・・・、こらまた失礼しました」もオリジナルに似ているが、浜野謙太の谷啓は顔の表情がそっくりだし、深水元基の犬塚弘ときたら本人かと見まがう体形と仕草でテレビの前で噴き出してしまう。画面からは、古き良き昭和を彷彿とさせるザ・ピーナッツのほか3人娘、中尾ミエ・園まり・伊東ゆかり(のそっくり)も飛び出してなんとも懐かしい。
なにより面白いのが、ドラマが始まる前に出てくる小松政夫(本人)が扮する例の”淀川長治の解説”である。小松が演ずるところの淀川さんの表情、そして何よりその語り口をきいていると、小松が本物の亡き淀川さんより本人らしく思えてくるから不思議だ。その小松政夫が初めての自伝”昭和と師弟愛”を出したそうで、その寸評と本人のコメントが10月8日の読売新聞の文化欄にあって興味深かった。それによると植木等の付き人から喜劇の世界に入った彼は、「父親と思え」と言われた植木とは実際の親子のような子弟関係であったと云う。なかんずくその欄で印象的だったのは「もう一回人生をやり直すとしたら植木さんの付き人をまたしますか」という問いに対して「はい」と小松が即答したくだりであった。
小松政夫の”昭和と師弟愛”はいま話題なのだろうか、月刊HANADA11月号の著者インタビューでも大きく取り上げられている。その中で、植木から言われた言葉で一番印象に残ったのが「おまえはウケなくても七転八倒やってきた。お客さんが笑わなかったら、笑うまで何とかしてやろうっていう努力がね、凄いよ」と誉められた事だと述べている。小松は、これで師匠から認められたと感動したそうだが、読売では「(最近の)芸人には芸があるとは思えない。私はもう75だから、言いたいこといわせてもらう」と苦言を呈している。彼の演ずる淀川長治よりホンモノっぽい淀川長治や「悪いーね、悪いーね、ワリーねディートリッヒ」などの数々のギャク(迷文句?)を思い出すにつけ、読売での若手への注文もむべなるかなと納得するのである。サヨナラ、サヨナラ!!
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