セレブリティ・ミレニアム日本一周春色クルーズ(2)
この8泊の航海は、セレブリティーが日本で行う初めての自主クルーズで、この後ゴールデンウイークはHISが本船をまるごとチャーターし台湾・石垣方面へのクルーズが1航海ある。ほとんどのクルーは日本が初めてと言っていたが、クルーズも終盤になった今、彼らサービス係の日本語の挨拶もかなり上手になってきた。一方で日本人の乗客はクルーズ慣れした比較的高齢者が多いようで、船内の雰囲気はなかなか落ち着いており、そこここに上質な時間が流れている。次のクルーズは連休真っ最中とあって若者やファミリーも乗船するだろうから、かなり雰囲気も変わる事になるのだろうか。
反面、船内で目立つロシア人の乗客たちは概して不愛想のようだ。廊下で通路を譲っても挨拶はしないし、エレベーターでは人が降りてから乗るとか、女性優先などというマナーも守らない人たちが多い。ロシアの田舎から来た連中ばかりかと思ってロシア人のサービスクルーに聞くと、モスクワやサンクト・ペテルスブルグからやってきた客も多いとの事で、やはり彼らのマナーは西欧風とはほど遠い事を感じる。もっとも中国本土から来たファミリーの集団などがいないので、席を占領されたりもせず、彼らロシア人のマナーがちょっと目につく程度なのだろう。
クルーは世界各国から集まっているが、操船部門のオフィサーや機関部の上級エンジニアはギリシャ人達である。セレブリティークルーズ社のシンボルマークであるローマ字のX(エックス)は、創業者チャンドリス家のギリシャ語の頭文字に由来する通り、いま会社はアメリカにあっても船はギリシャの伝統をあちこちに受け継いでいるようだ。今回の日本周遊クルーズは海はべた凪ぎで、9万トンを超える大型船の中央部で寝泊りしていると、船体の動揺も機関の振動も聞こえず、部屋の冷蔵庫の始動音で朝に目が覚めるというほど静穏である。もっとも部屋の掃除や細かい点では飛鳥やにっぽん丸ほど行き届いていない点もあるが、値段を考えると大変快適なクルーズだといえよう。
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