飛鳥Ⅱ 秋の日本一周・韓国クルーズ (6) 纏め編
11泊の「秋の日本一周・韓国クルーズ」では、飛鳥おなじみ常連客の他、区間の乗船客、それに旅行社が組む往路が飛鳥Ⅱ・帰りに新幹線などという北海道グループツアー客も数多く乗船していた。100名以上のツアー客は横浜から最初の寄港地・函館まで2泊の乗船だったので、このクルーズは、函館までは夕食が2回制、以後は1回制と云う事になった。ただ1回制の食事となるとフォーシーズンズダイニングのオープンが5時半からで、通常2回目のダイニングを利用する私たちには食事の時間が早すぎる。船内紙には「ダイニングには6時ごろまでにお入り下さい」とあるので、私たちは6時過ぎに飛び込み、例によって「お替わり」などをお願いし、ゆっくり食事を楽しんでいるうちに7時半すぎとなってしまう。周囲を見回すと、すでにその時間にはほとんどのテーブルが帰っており、手持ち無沙汰のウエイターだけが持て余している状態だ。今回はワールドクルーズと違い食事の味もそこそこ濃くておいしかったが、あまり飯を早く出さず、もう少し配膳に時間をかけて、ゆっくり料理を楽しむ様にさせたらどうだろうか。ショーの時間が押している等の理由もあろうが、食事の時間はどうも日本のせっかちな高齢者の早飯にあわせ過ぎな気がしてならなかった。
さて10月4日にも書いたが、私たちにとっては釜山への寄港はもう勘弁してほしいところである。今までも仕事で釜山には何回も来たし、外国のクルーズ船で、あるいは飛鳥でここは幾度も寄港している。日本籍船で外国人クルーが乗船している飛鳥Ⅱが、いわゆる60日ルールによって2ヶ月に一度は外国の港に寄らなければならないなら、少なくとも反日の国家である韓国の釜山や済州島を避け、ロシアや台湾へ寄港する機会を増やして欲しいと思う。距離的な近さで釜山が便利だというなら、船とクルーはそこに行って課題をクリアーし、その間に乗客は国内に留まるオプショナルツアーを設定してもよいのではなかろうか。関門海峡から釜山は距離的に片道100マイルだから、例えば下関で早朝に乗客を降ろし、本船だけ往復しても所要時間は12 時間ほどである。安い韓国のバンカー(船舶用重油)こそ補油できないものの、船とクルーだけがワンタッチして帰ってくれば、その間に船客は韓国に行かずに山口県や北九州の名所を訪れ、その夜に門司などで本船に戻れるというものだ。
それにしても海から訪ねる日本の各地は、おもむきがあって良いものだと今回改めて感じた。考えてみれば日本で陸地を安全に旅するように街道が整備されたのは中世以降の事で、それ以前は物流はもちろんの事、人の往来も海路に頼る事が多かったのである。永い歴史を通じて港はその町の表玄関の役割を果たしており、その表口から町に入っていけるのがクルーズの面白さでもある。こうして古くからの港町に入港し、各地の風情を堪能した後、本船が出港する際に町の人々が催してくれる送迎も感動だ。函館ではイカ飯にいか踊りの見送り、境港のジュニアによるチアダンス、佐世保の高校生マーチングバンドとコーラス。門司では太鼓や蟹汁と、船が見えなくなるまで岸壁の人たちが手を振り続けてくれたのが忘れられない。航海日としてのんびりした日がもう1~2日ほど欲しかったが、11泊でこの寄港地数ではそれも難しい事だろう。素晴らしい情景と本船のホスピタリティ、他の交通手段では味わえない情緒や趣向が楽しめるなど飛鳥Ⅱの秋の船旅はやはり期待を裏切らなかった。それにしてもそろそろ新しい飛鳥Ⅲの噂が聞こえててもよい頃だが、その大きさは?人数は?そして価格帯はどうなるのだろうか気になるところである。
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