東京六大学野球・秋のリーグ戦 ありがとう応援団
母校・慶応野球部の勢いも今ひとつという事で、東京六大学野球秋季リーグ戦の応援にも熱が入らなかったが、子供の時分から50年以上も通ってきた神宮球場である。やはり1シーズンに1度や2度は球場に行くかと思い直し、3連休の最終日は慶応-法政の3回戦を観戦に出かけた。今シーズンはどうやら投打に好調の明治と、このところ好選手が集まっている立教が実力的にあたま一つ抜けているようだが、我が母校もまだ僅かながら優勝の可能性はありそうだ。それにしても最近の六大学野球は一般内野席に入るのに1300円もして、アマチュア野球としてはちょっと高すぎではないかと感じる。よってこの日は久しぶりに800円の外野席に入ってみたが、昔のハゲチョロケの草の外野席と違ってここも最近はなかなか居心地の良い場所である。
外野席から目の前に大きく広がる秋色濃い空を眺めていると、昭和の初め、早慶戦ラジオ実況中継で「夕闇せまる神宮球場、ねぐらに急ぐカラスが1羽、2羽、3羽・・・・・」と喋ったNHK松倉アナウンサーの名セリフがふと聞こえてきそうだ。座った場所からは外野手同士が声を掛け合ったり、場面によって微妙に守備位置を変えたりするのが見え、いつもとちょっと違った視点で野球が楽しめるのもよい。普段はあまり来ない外野席にいると両校の応援団やブラスバンドの音が、内野席より身近に迫って大きく聞こえてくるのにも気づいた。六大学野球観戦の楽しみの一つは、野球とともに伝統の校歌や応援歌、チャンスパターンのパフォーマンスぶりを見聞きする事にあるから、慶応の応援歌だけでなく、法政の「若き日の誇り」を口ずさんだり、応援団の「チャンス法政」を見入ったりしながら、こうして一人でゆったりと試合観戦をしていた。
そういえば大学に入学した時に、自分の競技を続けなければ応援団(慶応では応援指導部と云う)に入ろうかと一瞬迷い、ちょっとした興味で部室の門を叩いたところ、その勧誘の熱心さに引くに引けなくなった事を思い出した。最後は数日後に何かとんでもない理由をつけ、やっと入部勧誘を断ったが、いまでも学ランと弊衣破帽姿に心惹かれるから私は本質的に応援団が好きなのだろう。強くとも弱くとも入れ替えなどせず、東大も入れた六校固定のリーグで育まれた数々の応援団の「お約束」と「形式美」こそ、日本的スポーツ応援方の本家本元だと思う。この日の試合は慶応が3対1で勝利したが、球場の雰囲気に浸っていると、いつの間にか日頃のストレスから解放され、勝っても負けても球場を去る頃には心が軽くなっているのだ。ありがとう両校の野球部、応援団(応援指導部)やブラスバンドの皆さん。
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