ねんりんピック長崎に参加して
ねんりんピック長崎の開会式
この週末は、”長崎でひらけ長寿の夢・みらい”と銘打たれた第29回全国健康福祉祭(ねんりんピック長崎)のマラソン交流大会に参加した。国民体育大会(国体)が日本体育協会や文科省が主催するに対し、こちらの”ねんりんピック”は60才以上の高齢者の大会として厚労省が主催(共催:スポーツ庁)するイベントで、毎年、日本の各地持ちまわりで開かれている。参加者の年齢からして本格的な競技志向というよりは、「地域や世代を越えた交流」を趣旨とするので、同じ強い選手が続けて出る事がない様に、選手は隔年にしか参加できない仕組みになっている。私も東京都の予選を突破して、一昨年の27回栃木大会以来のマラソン交流へ出場である。
土曜日は秋空に恵まれ、諫早にあるトランス コスモス スタジアム長崎陸上競技場では、常陸宮華子さまご臨席の下、スポーツ庁の鈴木大地長官も参加し、盛大な開会式が行われた。全国の都道府県に加え各政令指定都市の代表選手団は入場行進や式典の後、スタンドに着席して配られたお弁当を楽しんだが、2万人収容できる観客席がほぼ満員だったから、各競技にそれだけの数の選手・役員たちが集まった事がわかる。これを見ていて思わず宿代や貸切バス代の他おみやげ費用なども含め、何億円の経済効果が開催県にあるのだろうかと疑問が浮かんできた。参加する選手には、交通費・宿泊費に一定の補助が各出身地方から出ているし、国体ではそれらが全額公費負担だそうだから、国体やねんりんピックなどは、お金が開催県へ循環して地方を活性化させるシステムとしての役割もあるのだろう。
などと野暮な事ばかりでなく、実際に町をユニフォーム姿で歩いていると、子供たちが必ず「こんにちは」と声をかけてくれるのがとても気持ちよい。きっと全国からお年寄りが集まってくるから必ず挨拶をする様に言われているのだろうが、彼らにとっても観光バスが何百台も集まり、大挙して老人が我が町に押し寄せてくる光景は印象深いものに違いない。それにしても開会式の地元の高校生たちで構成されたブラスバンドは素晴らしかったし、様々なダンスのエキジビションも完成度が高くて感心した。こうして子供たちの挨拶をうけ、年々レベルが高くなっているような課外活動に触れる一方で、老人たちがピンピンと元気で走ったり飛んだりしているのを見ると、日本はやっぱり良い国だと思うのである。
さて男女あわせて250名ほどが参加した3キロ、5キロ、10キロの各マラソンは、男性選手の多くが短いランパンにランニングシャツ姿のシリアスランナー・スタイルで、いまどきの若者に多いタイツを履いた”なんちゃってランナー”風はあまり見ない。最近の各地の普通のマラソン大会より余程こちらの格好が「本格的」なのは、それぞれが各地方代表として誇りを持って走る証であろう。もっとも急に蒸し暑くなった天気の影響からか、頑張りすぎて足に力が入らなくなり、ふらふらになって倒れる男性ランナーが何人かいたのは年齢を考えると仕方がないか。ただ女性ランナーには倒れる人がいなかったようだから、歳をとっても女性の生命力は男より強い事をあらためて思い知らされた。私は今回も入賞する事ができてメダルを貰えた上、各県代表のランナー達といろいろ交流でき快い疲労と共に帰京してきた。
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