牛角半額まつり
ゴールデンウイークと言っても特にどこかへ行くあてもない。せいぜいクルマも人もおらず閑散とした都内をあてどなくドライブしたり、皇居コースをジョギングしたりするくらいである。そんな折、新聞に「GWなので牛角ハッピーアワーはじめました。」とのチラシが入っていた。なんと連休中に都内各地の牛角に午後5時半までに入れば、生ビールやカルビなど特定の品が半額なのだという。牛角と云えば2011年の飛鳥Ⅱワールドクルーズで、船のメシに食傷気味になった最後の寄港地ホノルルで、大衆の味をと思って駆け込んだ店である。
接待族でなくなって久しいわが身、最近は一人1万円も2万円もする高級焼肉店にはさっぱりご縁がなくなったが、街の焼肉店に行ってもメニューを見ては、その値段の高さにしばし追加注文を戸惑ってしまうのである。なので、腹一杯になる一歩手前で「この辺で我慢するか!」と云うのが普通なのだが、懐にやさしい牛角、それも通常価格の半額という事ならこの際腹一杯喰ってやるぞ、との卑しい思いが頭をもたげてくる。という事で、昨日は焼肉に備えて15キロもジョギングをし、充分に腹をすかした後、5時をめがけて近所の牛角に妻と駆け込んだのだった。
こうして二人して注文した生ビールは7杯、カルビとファミリーカルビ8皿、ピートロ(豚)2皿。ここまでが半額メニューだが、それだけで帰ってはシニアーの客として余りにもみみっちい気もする。この辺が気が弱い割に見栄っ張りで体裁を気にする私である。よって定価でサラダやラーメン、カルビ専用ご飯などを注文し、久々にたらふく食べて満足したのだった。で、おそるおそる勘定を尋ねると、二人で税込み6000円ほどである。夫婦で「あー安かった、やっぱり牛角はいいねぇ」などと言いつつ店を出ると、街はまだ明るい祝日だ。若い店員もよく働いていて感じが良かったし、たまには若者の様に焼肉を大食いするのも良いなあ、と薄暮の下ぶらぶら家路についたのだった。
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