クルーズフェスタ( CRUISE FESTA )2016
5月22日、日曜日の朝は 「日本最大級のクルーズの祭典」 と銘うって、東京の晴海客船ターミナルで開かれたクルーズフェスタ2016に行く事にした。会場に入るとクルーズ船の模型など幾つかの展示物と共に、例によって旅行代理店や船会社などのブースが並んでいる。そんな中、いくつかの旅行代理店のブースで、以前のクルーズの際に諸手続をお願いして顔見知りになった各社の社員に久しぶりに再会する事ができ、しばし近況の交換やら乗船した船の話題で盛り上がった。また東京都のブースにはオリンピックをひかえ新しく作る「新客船ふ頭」の模型もあって、さっそく私は都の係りの人にいろいろ質問をしてみたのだった。主なものは、「最近、世界の主要都市ではシーズンになると多くの客船がラッシュするのに、いくら大型船用の新ターミナルを作るといっても、従来の晴海ターミナルと合わせて東京にわずか客船岸壁が2つでは、オリンピック時はもとよりこれからすぐに足りなくなるのでは?」。
都の関係者によると「東京港の港湾用地はすでに一杯で、レインボーブリッジをくぐって晴海に行けない大型船の為に、当面一隻だけ収容できる新しい客船ふ頭を臨海副都心につくる事にした。それ以上は作る余地がなくきわめて困難 」とのとりあえずの答えであった。顧みれば先の飛鳥Ⅱの南米・南極クルーズでも、そのほとんどの寄港地が多くの客船で賑わっていたものであった。どこの港も客船専用の岸壁だけでなくコンテナ埠頭などをやり繰りしながら乗客の為のスペースを確保していたのだが、オリンピックを控えた東京都こそ早急に予算をつけて、大型船が何隻も同時に扱えるクルーズ船専用ふ頭の増設が必要ではないだろうか。このままでは客船と云えば、横浜港にいつも先を越されたままになってしまいそうなのは、都民としてひどく残念である。
この日のクルーズフェスタ2016は、会場にゲストの吉田栄作を呼んでTOKYO FMのクルーズ関連番組の公開収録を行うとかで、東京駅からシャトルバスが頻繁に運行されていた。番組の収録を行う午後にはかなりの人が入場したかもしれぬが、我々のような午前の入場者としては、このフェスティバルに参加した会社のブースの数が少ない上、趣向をこらした展示があまり見当られず、「これで日本最大級なの?」とやや肩透かしの感もあった。最近のフェスティバルと云えば食品関係でもスポーツ関連でも、大掛かり、かつバーチャルな機械や仕掛けを駆使した体験型の展示が目をひくのに、ここは総じて地味なのが残念。そう云えば横浜に本社を置く郵船クルーズがブースを出しているのに、東京を母港とする”にっぽん丸”の展示がないものも何とも気合が入らない。それでも夏を前にクルーズ業界としては潜在的な需要を堀りおこし、乗船客増につなげる良いチャンスなのであろう。願わくば (前夜祭には飛鳥Ⅱがいたらしいが) 当日も晴海に客船でも接岸していれば、旅の雰囲気もより盛り上がったのではないだろうか。
「JTBクルーズフェア2013(2013年3月7日)」
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