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2016年1月15日 (金)

タヒチで走る

モーレア島から数時間の航海で、飛鳥Ⅱは首都である大タヒチ島パペーテに30日夕方に到着した。入港した岸壁は市街の中心にあって、そこからの眺めによると町は小ぶりながら感じの良さそうな雰囲気である。オーバーナイトステイの翌朝、さっそくジョギングでもするかと思うが、それでも初めての異国の地を走る際は、治安や交通事情、それに野犬がいないかなどいろいろ気を遣う事が多い。ただこの日は天気も良く、周囲も安全かつ歩行者優先のようなので勇んで舷門を飛び出す事にした。クルーズ船と云えば最近は小さな専用走路を上甲板に別に作ったり、ランニングマシーンの充実でプロムナードデッキ(遊歩甲板)で走るのを制限する船が増えている中、飛鳥Ⅱの全通する440米の木張りのデッキは足にやさしくジョガーには最高の環境の船と云えよう。しかしそれでも揺れたり風が強かったりする船上を離れ、上陸日には大地の上を走りたくなるのが走る者の性(さが)であろうか。


という事で、パペーテでは海岸の遊歩道沿いに走リ始めるも、少し進むと正月イベント準備のためかこの道は通行止めになっている。しかたなく町の中に向かおうととって帰すうち、ふと横を見るとすぐ脇に陸上競技のトラックがあって何人かの市民ランナーが走っている。久しぶりにスポーツ施設とトレーニングに励む人に触れると、何故かこちらの気持ちまで高ぶってきて、ここでいっちょう気合を入れて走ろうかという気持ちになってきた。ただこのトラックを無断で走って咎められるといけないので、傍らの施設の使用注意書きらしき掲示を見るも、これがフランス語でさっぱりわからず、あらためて高校・大学と3年間習ったフランス語はまったく実用にならない事を思い知らされる。という事でフィールド内でドローンを飛ばして遊んでいた男性に、「ここは誰でも走って良いの?」と英語で聞くと「ウイ」と返事が返ってきた。


おりしも日本ではニューイヤー駅伝に箱根駅伝の季節である。南の島で弛緩した筋肉に刺激を入れるために、1000米を3本走りその間は600米のジョッグでつなぐかとウオッチ片手に走り始める事にした。ところが最初の1000米1本を終わり腕のストップウォッチをみるとヤケにこれが速いのである。まるで40年前の現役時代の我がタイムかと思うくらいで走っているから、船に乗ってる間に急に筋肉にばねでもたまったかなどと一瞬錯覚する。で、トラックで走っている人達に「ここは400米あるの?」とまた英語で聞くと、私の英語が通じたのかどうか何ともわからないのだが、また「ウイ!」との事。走ったタイムからみるとどうみても400米はないのだが、まあ南の島でのんびりやっている人たちには、400米でも350米でも問題にならないのだろうと、こちらもおおらかな気持ちになっって一緒に走っていたのであった。

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