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2016年1月22日 (金)

パタゴニアにて

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日本と地球の裏側にあたるチリとアルゼンチンに跨る南アメリカ大陸の先端パタゴニア地方にいる。チリのプンタレナスを経由して今日はアルゼンチンのウシュアイアである。パナマ運河が20世紀初頭に開通するまで大西洋と太平洋を結ぶ航路は、南アメリカの最南端を回ったのだが、それにはケープ・ホーン沖を回るコース、ウシュアイアが面するビーグル水道を経由するコース、そしてマゼラン海峡を通過する3つのルートがあった。飛鳥Ⅱが先日入港したプンタレナスはマゼラン海峡に面しており、この後ウシュアイアを出るとケープホーンから南極海に向かうのだろうから、このクルーズでは南アメリカ先端の3つの伝統的な航路をすべて経験する訳で、これはなかなか貴重な体験である。


それにしてもチリ南部の氷河地帯からマゼラン海峡、そしてビーグル海峡とここ数日見た景色は、まさに息をのむという言葉がぴったりの絶景といえよう。ここは南半球の高緯度なので北のアラスカ地方やノルウェーの西海岸などとも似ているが、そのスケールの大きさはこちらが遥かに優っているようだ。いくつもの大きな氷河、U字谷や大カールを抱き夏でも大きな雪渓を頂いた無数の山々、何より観光地につきものの遊覧船やヘリコプターなどがほとんど見られず、人間の手が入らない「地の涯」感が圧倒的なスケールでこちらに迫ってくる。チリやアルゼンチン南部のこのパタゴニアに、日本や欧米から便利なフライトでも開通すれば、多くの人が自然に魅せられて訪れるのではないだろうか。


昨晩はウシュアイアの町に、船内で仲良くなった何組かの友人と名物のキング・クラブを食べに出かけた。日本で言えば花咲ガニの類のようだが、目の前で茹でた30センチほどの大きなカニをハサミを使い、身を剥きながら豪快に食するのは、船のメシに慣れた舌にはひどく新鮮であった。今朝は地球最南端の町での1時間あまりのジョギング。思ったほど風の寒さも感じず久しぶりに揺れない大地で走れたが、ビーグル水道を抜けたこの先は南極海だから、世界で一番南にあるメルセデスベンツのディーラーだとかガソリンスタンドなどを一々確認しながら走ってきた。それにしても2011年にはアフリカ大陸最南端の喜望峰、ヨーロッパ大陸最北端のノールカップに飛鳥Ⅱで訪れる事ができ、今回は世界で一番南の町ウシュアイアに来られたわけで、船は色々な場所に連れて行ってくれるものである。

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コメント

頭では想像できても、実際の凄さとか迫力とかは実物を見ないと分からないものでしょうね。キャリアーさんの文からそれを感じています。

旅を楽しんで下さい。

 
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 ゴメン、名前を忘れてました。
 ジョギングしていてハット気がつきました。

親スズメさん

早速のコメントありがとうございます。昔行ったことのある穂高岳のような峰が延々と連なり、所々に氷河がある風景はなかなか言葉に出来ません。まさに息を呑む絶景と言うべきでしょう。バックパッカーの集まるこの場所へ、老人でも来られる客船という乗り物は素晴らしいと思います。

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