2015-16飛鳥Ⅱ南極・南米ワールドクルーズ開始
あわただしく準備を終え横浜から飛鳥Ⅱに乗船して3日目、最近我々がよく乗る2泊3日のクルーズならもう下船日だというのに、これから序章が始まるというのが長いクルーズの余裕である。横浜を出港してすぐに低気圧遭遇とあって雨模様の空に時化の海と生憎の天候だったが、硫黄島に接近した今朝になってやっと太陽も顔を見せ、本船は北回帰線を越え南下中である。これでやっと南の国へのクルーズが始まったと云う感じがしてきた。
今回の南極・南米ワールドクルーズは横浜からの乗船客が460名、途中からの区間乗船が160名との事で、現在は比較的ゆったりとした感じが船内に横溢している。またリピーターがほとんどと案内があった通り、乗客の中にはかつて飛鳥Ⅱで出合った事がある顔見知りも多く、その方たちへの挨拶と船内生活のペースやリズムを構築する事が乗船直後ここ数日の日課と云えよう。
本船は増山船長のサービスかこれまでになく硫黄島に接近し、島内を走る車両の姿なども肉眼で捉える事ができた。ここで太平洋戦争末期に激戦が行われた事が信じられない穏やかな島の光景だったが、今回はここから遥かな潮路、赤道を越えたラバウルが最初の寄港地である。大戦劈頭に米国と豪州の間の連絡を絶つ為にラバウルに海軍が進出したものの、当時の輸送船の遅い船速や未熟な航空機の能力を考えると兵站を伸ばしすぎだったのではないか。そのあたりをこのクルーズでぜひ体感してみたいものだ。
それにしても出発前に会社の若者たちに、最初はラバウルに行くと言ったら、ほとんどが「それどこですか?」と言う。「じゃあガダルカナル島も知らないのかい?」と聞くと「たしか、そんな名前の芸能人がいましたっけ・・・・?」と情けない答えが返ってきたのには愕然とした。一体全体、日本史や現代史では何を教えているのかと、いささか日本の教育に不安を感じながらのロングクルーズ出発である。
硫黄島・すり鉢山の遠望
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