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2015年11月 7日 (土)

私学の経営実態

かつて一緒に働いた仲間が今は某宗教系の学校法人で理事をしており、その彼と久しぶりに酒を汲み交わす機会があった。彼が勤める法人は東京郊外で中学・高等学校と大学を経営しているそうだが、戦後できた比較的地味な学校とあってその口から出てくるのが「もう疲れたからそろそろ引退したい」というぼやきである。子供の数が減るにつれていかに私立学校の経営が大変になっているのかについての説明から始まり、全国に700ほど私立大学があってこれから生き残りをかけて合併・連衡がものすごい勢いで増えるだろうと酔うにつれて声が大きくなる。


現在ほとんどの学校法人の経営が厳しいなか、赤字が続くと文科省から睨まれるので各校ともサイドビジネスに余念がないのだそうだ。不動産の賃貸・出版・飲食系などに手を出すものの、総じて実務経験が乏しいためにうまく行かず苦戦を強いられるのだとぼやく事しきりである。となると本業で名を挙げるしかないので、大学では手っ取り早くテレビの全国放送で露出効果が大きい箱根駅伝出場を目標にし、有望な選手には学費免除に寮の世話など至れる尽くせりの環境を用意するらしい。ただその前にまずは優秀な指導者の確保やら有望な高校生の獲得が必要なので、理事である彼が全国を駆け回って勧誘に勤めねばならないと言う。


しかし最近の箱根駅伝の予選会は新興校の宣伝の場と化し、お正月の本大会に出られるまでには至らず毎年悔しい思いをしているとこぼす。それならば個人競技を強化しようとばかり付属中学にテニスやゴルフなどのジュニアレベルで優秀な子供を入学させるが、彼らが全国大会で良い成績を出すと他の私立高校からあの手この手の勧誘が来ると言う。理事である彼は何とか本学高校に上がってもらうために選手の父兄をあれやこれや接待しなければならないが、学校側が父兄を接待などと私学の置かれた主従逆転の状況に、彼の「やめたい」と言う愚痴が真剣味を帯びて聞こえてくる。


学園振興のために「一番良い方法は東大へ現役で入学する生徒を増やす事」だそうだが、極めつけはそのために中学・高校では放課後に教室を開放し、何と近所の塾の先生を学校に呼んで生徒に特訓させていると言うからびっくりだ。そういえば我が家の近所でも、昔はどこも行けない劣等生が入ったハシにも棒にもひっかからなかった学校が、今では大変な受験校になっている例もあるから、私学の下克上の世界には凄まじいものがあるのだろう。それにしても進学塾を学校の教室で開講するとは何だか本末転倒、ちょっと前には考えられなかった状況が現在の私学では起こっている事に驚いた飲み会であった。

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