おすすめ「大放言」百田尚樹 著
話題の百田尚樹の「大放言」(新潮選書)である。この本が出された事は知っていたものの、作者の卓見や国を憂う強い気持ちは、「永遠の0」などの小説や様々な雑誌・コラム・対談ですでに良く知られているので、敢えて買う事もないかと思っていた。そんな折、先週は広島までの出張が入り、4時間弱の新幹線道中に読む本はどれにするかと東京駅構内の本屋を物色していたところ、「大放言」が最近のベストセラーとの店頭の宣伝が目につき、ならばとプロモーションに動かされて購読してみた。
一言で表して「とても面白い」。もともと作者の思想には共鳴するところが多いのだが、最近の朝日・毎日・東京各新聞などのマスコミやサヨクの馬鹿さかげん、はたまた言葉狩りが横行する世相などを作者が縦横無尽にメッタ切りするその筆致は、大いに共感できて思わず拍手を送りたくなる。今の風潮をこの作者ならこういう風に批難するだろうなと思いつつ各章を読みすすめると、炎上覚悟で「放言」する筆の運びが正にこちら側読者の期待通り。読みながら「そう、その通り!」と溜飲が下がり、一人で新幹線の座席で時にニヤッと唇が曲がったり、またプッと噴き出したりの連続であった。
さすが「永遠の0」の作者だけあって表現が巧みだと感心するうち、あっという間に目的地に着いてしまった出張であったが、ここでは本文を引用して内容について私の拙い解釈や感想を述べるより、まずは皆さん、一冊760円のこの新書本を買って読んでみなさいと言いたい。面白い事、間違いない。また一方で私自身も日ごろ、この下手なブログを妙にオブラートに包んだソフトな意見に纏めようとするのでなく、しょせんアマチュアの世相に対する独断・異論なのだから差別(と今ではされている)用語も遠慮せず使い、過激な本音をバシバシ述べようかと刺激させられたのであった。
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