名古屋・偉大なる田舎
やたらと目についたサークルK
ウイメンズマラソンで来てみると、何故かやたらと”サークルK”ばかりが街角に目立つ名古屋である。”名古屋は偉大なる田舎”などと呼ばれている上、タモリには”ミャー、ミャー言う”と揶揄されるが、どうしてどうして、初めての滞在なるも私はこの町の事がけっこう好きになった。たしかにマラソンの受付で名古屋ドームに入った時には、なんとも野暮ったい内装とそのカラーリングに思わずのけぞったが、それ以外は大都会の割りにあまり人々があくせくしていないところが良い。
まず名古屋駅から地下鉄に乗ると、シルバーシートが空いても前に立った若者が座ったりせず、結構混んでいてもその一画が空席なのにびっくりである。東京や大阪ではシルバーシートに元気な者が座ってしまい、高齢者が立っている事もしばしばだが、3日間の名古屋滞在ではついぞそんな光景は見られなかった。町でも横断歩道を渡ろうとすると、走ってきたクルマが歩道の手前でピシっと停車してくれるのである。これは道が広いのと、トヨタを中心としたクルマ社会の文化がこの町では成熟しているからだろう。
エレベーターに立つのは東京は左側、大阪では右なので、名古屋に着いて最初にエレベーターに乗る際はどちらに立つべきかちょっとマゴついたが、ここでは東京と同じ左側であった。ただ名古屋の地下鉄では「危険なので右側を歩かないで2列に並んで立って下さい」との表示があるのだが、他の都市ではまず守られないそんなルールを皆が従順に守っているのにも驚いた。このゆったりムードは、大きな河川が集まり平坦で肥沃な平野に町が発展した事、空襲で市街地が焼かれ新たに広い道が出来た事などによって醸成されたものなのだろう。という事で、ここにいるとアメリカの都市を旅行している様な気分にさえなってくる。
「名古屋人は外の人間に心をなかなか開かない」などと世間では言われるが、旅行者である限りそんな気質も大して影響なく、今回の女子マラソンを契機にまたこの街を訪ねてみたいという気持ちが高まった。なにより東京から新幹線でもクルマでもそう遠くなく、ひつまぶし・味噌カツ・きしめん・コーチンなどの名物料理も美味しい。いつも通過するばかりだったが名古屋を拠点に、名鉄や近鉄に乗って近隣の観光地をゆっくり尋ねてみるのも良いかもしれない。
マラソン前日のカーボローディングはご当地味噌煮込みうどん
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