本当に総選挙?
何だか良く判らないうちに、衆議院が解散して総選挙になるという。私はここまで安部政権のやり方について好意的に受け止め、支持もしてきたので「なぜ?」という思いが消えない。消費税の再引き上げを延期すると共に、その後は期限を決めて再引き上げを断固行う事について民意を問うのだそうだが、なんだか小泉政権の郵政解散にも似た単一イッシューでの国政選挙は、却ってその後の真剣な議論を封じてしまい、結果として国会運営が稚拙かつ拙速なものになると思える。
与党内にも当初の予定通り来年には消費税を10%に上げるべしとする勢力が多いので、このまま議論を続ければ混乱が必至、ここは安部さんとしては民意の後押しを得て選挙に勝利し、一挙に長期大型政権で思惑通りの政権運営を図りたいのだろう。しかし好事魔多しで、安部政権もアベノミクスもほぼ順調だっただけにそれに過信しやや自信過剰気味なのだろうか、やはりこの唐突な解散総選挙は多くの国民にとってよくわからないものではないだろうか。
消費税を来年に予定通り上げるのか、もう一年半延期するのかは議論の別れるところだから、今の布陣でも国会で丁寧な議論を大いに交わし、それを通じて国民に納得してもらう事もできる。ただでさえせわしない年末に何百億円もの金を使って、選挙を直ちに行わなければならない理由がやはり私にはピンとこない。せっかくうまく行っているのに、ここで足をすくわれないのかが心配である。願わくば我が杞憂が杞憂に終わって、安部首相の思惑通りこの増税延期選挙をテコに自民党の長期・大型政権が誕生し、真の保守政治ができる体制が来る事を望むのみである。
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