ラグビー関東大学対抗戦
日曜日は久しぶりにラグビー関東大学対抗戦の慶応義塾大学 対 青山学院大学戦の観戦に、秩父宮ラグビー場へ足を運んだ。この試合の後には人気の早稲田大学 対 筑波大学戦のカードも組まれているので、秋晴れの下、観客席も多くのファンで賑わっていた。永年の大学ラグビー観戦だが、鍛え抜かれた若者たちの体と体が、目の前でガシッ、ガシッと音をたててぶつかるのを見ていると、いつの間にやら自分の魂がゲームに引きこまれ心が無色になった感じがしてくる。試合を見ているうちに、眼前の選手達の動きに思わず入れ込んでしまい、知らず知らずのうちに体に力が入っていたり、自分の上体を思わずひねったりするのもラグビーを観戦する際の面白みである。
それにしてもまだ暑さの残る季節の試合だからか、前後半とも40分ハーフのうち半分の20分が経過した時点でウオーターブレークがあってプレーが中断するほか、試合途中のレフェリーの笛についても場内放送で丁寧な解説があるなど、関係者は様々な工夫を凝らして競技を盛り上げようとしているようだ。そういえば最近は交代選手も、怪我した場合だけでなく戦術的に入れ替えられるし、昔は試合の前に校歌を歌う事もなかったが、昨日はハーフタイムに両校チアガールの演技まであって正に隔世の感がある。若い女性がオジサン達の目を楽しませてくれるのは良いとしても、オールドファンとしてはルールを知っている人だけが見に来ているような、かつての玄人っぽい観戦時代がちょっと懐かしい気持ちもする。
関東大学対抗戦も最近は東京教育大学時代からの古豪・筑波大学や新興勢力の帝京大学が力をつけている。そんな切磋琢磨は多とするも11月第1週の慶明戦、11月23日の早慶戦、12月第1週の早明戦と毎年決まった日に行われる伝統の定期戦も楽しみだ。毎年毎年、それぞれの定期戦の日がくると「ああ今年もまた秋が深まってきたなあ」とラグビーの試合が季節の移り変わりを教えてくれる様な気持ちになる。昨日はまだ神宮外苑の絵画館前歩道に映える夕陽もきつかったが、早慶戦や早明戦を応援する歓声があたりを包む頃には、沿道のイチョウ並木が鮮やかな黄色に変わっている事だろう。それにつけてもラグビーの試合を見て家路に着く時は、日頃のストレスをすっかり競技場に置いてきて、心がすっと軽くなったような気がするから不思議なものである。
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