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2014年9月13日 (土)

リベラルじゃダメですか?

20140913

精神科の医師で最近はコメンテーターとして名前が売れている香山リカ氏の「リベラルじゃダメですか?」(詳伝社新書)が面白そうなので読んでみた。新書の帯にはリベラルが「なぜ、嫌われるのか?」「『過激』」「『危険』」だと言われるのか、「その理由を少し考えてみることに」すると云う。若い頃から一貫して真ん中よりホンの少しばかり右寄りだった私にしてみれば、最近のリベラルというかサヨクの退潮傾向は当然の結果だと納得しているところなのだが、相手の方はこの風潮に一体どういう反応をして何を考えているのかいささか興味もある。弱った敵をみて「それ見ろ」とばかりちょっと勝ち誇りたい気持ちもあれば、彼を知り己を知れば百戦危うからずという気持ちもあって店頭に積まれている本を買ったのだった。


香山氏が述べている様に、本来「『リベラル』というのは・・・『個人の自由を大切に、でもなるべく平等、公平に』といったマイルドな考え方」のはずであった。それがネットの普及に伴って従来は感情を発露する場がなかった保守派の声が高まり、平等・公平ばかりをあまりに標榜するリベラルの人達がヒダリのコーナに追い詰められたと云うのが現在の現象だろう。その一団、香山氏の言う「リベラル村」は「みなどこかで聞いた事のある人や団体のメンバー」ばかりで「憲法9条の会、脱原発アクション、反核運動、生活保護切り下げ反対や反TPPの集会、さらには新しい歴史教科書反対、死刑反対、オスプレイ反対の会などなど・・・今度は特定秘密保護法に反対しようとしているのである」という通りである。


経済は新自由主義だが原発は反対などというのは「奇人」小泉元首相くらいで、世のリベラル派はいつも同じメンバーが同じアジェンダに同じような反対の意見ばかりを述べるので、世間に飽きられ呆れられていると香山氏は反省する。今やこれらリベラル派が皆で反対するから世のほとんどは逆に賛成に廻るのではないか、とまで香山氏が危惧する通り、リベラル(というか、今やリベラルの意見は共産党や社民党などサヨクとほとんど変わらないようだが)の陣営はもう少し事実に則してフレキシブルな考えをした方が良いのではないかと私も意見をしたくなる。原発反対は唱えてもエネルギー政策は知らぬふりとか、オスプレイの事故率が低い事実は見て見ぬふりなど彼らの主張は常に突っ込みどころ満載で、かつては目的が純粋かつ清廉ゆえに社会的に許容された考え方や主張も、情報化社会では現実に則しないものは最早通じないのである。


さて香山氏は、”リベラル・イズ・バック”として自戒をこめて活動の検証やいくつか今後の提言を書いていて、それぞれが「フン、フン、サヨクにはそういうところがあるよな」と読者を納得させる内容なのは、さすが精神を専門に扱う医者だけの事はある。特に彼女が文中触れているリベラル派が醸し出す「貧乏くさい」イメージの箇所についてはまったく同感で、「『洗練・豪奢・余裕・成熟・酔狂』のあまり欠如」のくだりは香山氏は良くわかっているじゃないかと拍手さえ送りたくなる。姜 尚中の”地獄からの声”の様な暗いムードと、サヨク平和主義者につきまとう何となく垢抜けないイメージを吹き払い、リベラル村の住人達がこざっぱりとした印象と、ちょっとユーモアと享楽的な雰囲気なら多少は好感度は上がるのにとなかなか面白く読了した。

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コメント

リベラルというのかサヨクというのか左巻きの連中は、結局のところ勉強不足・努力不足・思考不足で新しいパラダイムを提示する能力を無くしてしまったのでしょう。何十年も、とにかく反対するだけのポジションに安住してしまい、考える習慣を無くしたんですな。
結果、連中はとにかく反対するもんだから現状維持が主張になってしまう。革新とは聞いて呆れる。
消費税増税反対、改憲反対、原発開発反対、TPP反対、とにかく新しいことは反対。今のままでいい、が彼らの主張になってしまう。
我が国では保守が現状打破を志向し、左巻きが現状維持を叫ぶ。滑稽です。

乃木坂46才さん

コメントありがとうございます。乃木坂さんが言われる事は、この本でも指摘があって、若い世代からは結局サヨクの人達は、既得権に安住している(できる)人達(またはその世代)とみなされていると云う事です。

しかし世の中というのは、現状維持を志向した瞬間に時代遅れになり、常に試行錯誤をするところです。戦後の平和に余りにも安住しすぎ、思考停止に陥いったのが今のリベラル(サヨク)なのでしょう。

そのサヨクは、かつて日米安保絶対反対とやっていたのですから、彼らには検証と反省を迫りたいものですね。

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