秋の部の始まり
幾度かアップしたとおり、秋の気配が感じられる頃になると、神宮球場で学生野球の秋季リーグ戦を観戦するのと、日比谷公園で東京消防庁音楽隊の金曜日の昼休みのコンサートに出かけるのが永年の慣わしになっている。昨日はその金曜コンサート秋のシリーズ初回と云う事で、これから10月末まで8回に亘って野外音楽堂で楽しいひと時を過ごせると、昼前にいそいそとオフィスを抜け出した。学生野球でもこのコンサートでもそうだが、毎春・毎秋に開催される恒例イベントに季節をまたいで来ると、「ああ、また今季もここにこうして来られたのは幸せな事だ」と感じるものである。昨日もコンサートで司会の女性が「今年の夏は洪水、土砂災害などで大変な思いをされた方が多かったが、皆さんは如何でしたでしょうか?」と挨拶するのを聞きつつ、「こうして音楽を聞くどころではない人が全国に沢山おられるのだ」とお天道様への感謝の思いが胸に湧く。
そういえば昨日は多くの自転車が音楽堂近くに駐輪されているのを見て、近隣から自転車でコンサートを聴きに来た初老の人達がとても多い事に気がついた。秋が深まるにつれ自転車に乗っても気持ちの良い季節となるが、彼らはカレンダーにでも都内各地で開催される無料イベントの情報を書き込み、自転車でそれに合わせて駆けつけて来るのだろうか。 年齢的には私よりちょっと先輩に見える駐輪族が、コンサートが終わるとさっそうと自転車に乗って帰る姿を見て、チャリで都内各地をゆっくり廻ればお金もかからず健康にも良いだろうなあと、早々に来るであろう我が引退後の過ごし方に思いを馳せるのである。
街路にはまだ夏のシンボル、百日紅(サルスベリ)が赤や紫の花を見せているが、日比谷公園のコンサートが回を重ね、神宮で学生野球が佳境を迎える頃には、ふと気がつくと金木犀の匂いが漂ってくる季節になっている。その頃には日々気温が下がって、ジョギングしても同じエネルギーで体が楽に前に進んで行き、なんだか速くなった様に感じるのが心地良いものだ。夕方などは陽が早くおちて辺りが薄暗くなり、同じ速度で走っても、視界が狭く景色が速く流れてなおさら強くなった気がする。そういえば、そろそろマツタケの季節だが、会社も第一線を退いて嘱託再雇用の身となっては、マツタケをギフトで頂いたり酒席で賞味したりする事はまず無くなった。しかし忙しかった現役の頃と違って、今は季節のうつろいを敏感に感じる余裕があり、以前とは違った感慨をゆっくりと胸に抱ける時間もできて、これも悪くないなと秋空の下で思ったりもする。
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