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2014年5月 4日 (日)

臨時列車”あけぼの”の旅 (3) 青函連絡船 八甲田丸

20140504

弘前で花見をした後に、真っ直ぐ東京に帰ると云うのは、お金の面でも時間的にもまだちょっともったいない。で、妻は青森駅にある青函連絡船メモリアルシップ”八甲田丸”を見学に行きたいと言いだした。青函連絡船なら少し前まで東京(お台場)の船の科学館に同型船の”羊蹄丸”が係留されていたが、オリジナルの青森桟橋で余生を過ごす連絡船を見るのもよいかと、青森新幹線に乗るまでの間、しばし見学に時間を割いてみた。青函連絡船は学生時代に合宿や旅行で数往復乗った後、社会人となってからは北海道は飛行機で往復したから、私にとってもこれは昭和を感じさせるノスタルジックな乗り物である。


”八甲田丸”はJR青森駅の突端、かつてはホームがそのまま海に突き出して桟橋になっていた場所の近くに係留されていた。(写真・下) そういえばかつて青森でも函館でも夏のシーズンには、連絡船を降りてからホームに横付けしていた急行列車の座席を確保する為に、この桟橋を一生懸命走った事を思い出した。当時は上野から旧型客車急行「八甲田」や「十和田」で12時間あまり、青森というと地の果ての様にも感じたのだが、今や東京から飛行機で1時間、新幹線”はやぶさ”で3時間で来られるとは隔世の感がある。そんな時代の変遷を見つめるかの様に、船体下部を黄色に塗られた”八甲田丸”は余生を静かに青森の桟橋で送っているのだった。


見学料を払って船内に入ると、かつてお台場の”羊蹄丸”の船内に展示されていたジオラマ「青函ワールド」が展開する。これは「昭和30年代の活気あふれる青森駅前と行き交う人々でごった返した連絡船待合室の様子をジオラマで再現」(パンフレット)したものである。その他、展示船におなじみのブリッジやエンジンルームを見学した後に、ちょっと珍しい鉄道車両甲板へ見学者は誘導される。そこは「世界的にも珍しく、国内では八甲田丸でしか見ることの出来ない・・・」(パンフレット)展示場所で、どうやって鉄道車両を固縛したのかなど、意外に知られていない鉄道連絡船の世界を垣間見る事ができる。さて前夜、寝台列車で過ごした我が身は、ちょうどこのあたりで毎日のオツトメをモヨオシたのだが、”八甲田丸”のトイレに行くとそこは綺麗に整備・清掃されていて、この船を守る人達の気概を肌身で感じたのであった。

車両甲板と郵便車
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青森駅の鉄道可動橋
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