飛鳥ⅡA-Styleクルーズ~冬彩~
この三連休は飛鳥ⅡA-Styleクルーズ~冬彩~で楽しんだ。いつもながら横浜港の大桟橋からボーディングブリッジを通り、本船5デッキのレセプションに一歩足を踏み入れると、第二の我が家に帰ってきた様な気持ちになるから不思議なものだ。そういえば、かつてどこかの有名人が雑誌に書いたクルーズ乗船記を読んで 「世の中にはスノビッシュな金持ちがいるもんだ!」などと心の中でひそかに嘲ったが、定年後3箇所目の職場に勤める嘱託オヤジの私が、飛鳥Ⅱを「第二の我が家」などと感慨にふけるとは人生わからないものだ。「完全に仕事を辞めたら、きっとケチに徹しそうね」などと日頃から妻に揶揄されている私は、契約社員とは云え決まった給料が入ってくるうちが安心して遊びも出来るというものだろうか。
今回のAスタイルクルーズは、ゲストに世界的なジャズピアニストとフランス料理界の巨匠を招いている。音楽の方はちょっと選曲が懲りすぎで、もっとポピュラーでスタンダードナンバーのジャズを聞きたかったが、それ以外は駿河湾に浮かぶ新春の富士山を眺めつつ、ゲストシェフの料理を楽しみながら船上でゆっくりすごす事ができた。風や波を避けながら駿河湾をのんびりドリフト(遊弋)する飛鳥Ⅱのクルーズは、正に「船に楽しみに行く」という表現がぴったりである。ゲストシェフの食事を「おいしい、おいしい」とさかんに妻が誉めていると、私たちの大食漢ぶり (過去記事 「何でも言ってみるものだ(2011年5月30日)」 )を知っている日本人のサービスクルーが、すかさずお皿のお代わりを持ってきてくれたのはちょっと気恥ずかしかったものの、得をした様な「おもてなし」であった
毎回、飛鳥Ⅱに乗船する度に感じるのは、クルーのフレンドリーなサービスに加え、クリスタル由来のリッチな船内意匠やシップデザインが素晴らしいという事である。船に限らず格好の良い乗り物に乗ると云う事は、乗り物好きにとって嬉しいもので、美しいプロポーションの船に乗っていると誇らしい気分にさえなる。ジョギングも出来る一周440米のチーク張りのプロムナードデッキの他、本格的なダンスが楽しめるクラブ2100や適当なサイズのプールと体が動かせる設備が整備されているのが心地良い。今回フィットネスに新しいトレーニングマシンやマッサージチェアが入っているのも、改良・改善を常に心がけている証であろう。燃料費が高騰し様々な規制やルールが導入されるため、船齢が高くなるにつれ運航コストも上がってしまうだろうが、私たちは新しい船など造らずこのままこの美しい飛鳥Ⅱが永く活躍して欲しいと思うのだった。横浜帰港の際に例によってヴィスタラウンジ外のデッキからウイングでの操船をつぶさにウォッチしていた妻は、下船する際に浅井船長から「毎回、操船の応援を上からありがとうございます」と挨拶され、嬉しそうに頬を紅潮させていた。
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