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2013年7月21日 (日)

デトロイト財政破綻とビバリーヒルズコップ

1990年代にアメリカ東岸や五大湖向け鋼材・鋼板輸送の仕事をしていたので、何度か出張でデトロイトに行った事がある。よく泊った郊外のホテルのそばにはフォードの大きな看板が立っていて、ここはいかにも自動車の町という事を肌で感じたものだった。デトロイトはセントローレンス川に面したアメリカらしい町だったが、街中には治安が悪い地区があるからそこには近寄るな、と地元の人に注意を受けた記憶がある。1980年代前半から日本車の輸入攻勢に押されてアメリカの自動車産業は斜陽となり、失業者が溢れて市の財政が厳しくなるとともに治安も悪化していたのである。


そのデトロイトが財政破綻して連邦破産法9条(チャプター・ナイン)の適用を受けるという。ニュースによると市内で事件が起き、通報しても、警察が来るまで1時間近くかかり全米で最悪の状況、救急車は半分が動かないというから住民に対する各種サービスは完全に機能マヒに陥っているようだ。これから市の職員の待遇を下げたり、退職者の年金減額などで財務負担を減らしながら再建を目指すと報道されているが、車窓から見た寂れた一角を思い出すにつけ、果たして順調に再生できるのか、道のりは長いのではないかと予想する。


そんなデトロイトの警察といえば思い出すのが、1984年エディ・マーフィの主演になる”ビバリーヒルズ コップ”である。デトロイト市警のぶっとび刑事アクセル(エディ・マーフィ)が、殺人事件を追ううちにビバリーヒルズに行き着き、痛快無比な活躍で事件を解決するという娯楽映画で、当時は続編も出る人気作品だった。映画は華やかさの象徴、カリフォルニアのビバリーヒルズのスマートな警察と、寂れた町デトロイトのやさぐれ警察の違いを見せながら、さまざなアクションとともに痛快に筋が展開していく。公開された当時は何と云う事なく画面を見ていたが、なぜアクセル刑事がデトロイトから来てビバリーヒルズなのか、困窮と富を象徴する2つの町を対比する事でストーリーをより際立たせる狙いがあったのだろう。ニュースを見て、そんな事が脳裏に浮かんだのだった。
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コメント

初めてお便りします。
10日前頃より貴兄のブログに行き当たり、楽しく読まさせてもらっています。文章表現力など巧い文章に関心しています。

お便りしたくなったのは、過去ログなどを読むと貴兄の主義主張にまったく同感するため一言書きたくなりました。

TBSのサンデーモーニングの件、
中国との関係、
震災のガレキ処理に対する見方、等々まったくその通りだと思います。

テレビや新聞などを見ていると反発したくなることが多いのですが、貴兄や小生の意見が特別なのではなく、大多数の国民が同じ考えなのでしょう。

次回も楽しみに待ってます。

追伸、歳は1、2の誤差が有るかも知れませんが同年代だとおもいます。

親スズメさま

過分なコメントを頂きましてありがとうございます。社会は持ちつ持たれつ、報道の件やがれきの問題について云えば、我々が生きていられるのも何らか世の中から便益をもらっているからで、それに対しては各人は応分に貢献・負担しなければいけないと思ってブログにしました。

中国とは聖徳太子以来、歴史上一貫して遠すぎず近すぎずが日本人の知恵だと思います。中国に日本の外交・経済の軸足を置くのは、国家の計を誤るものと確信しております。私のブログにご意見があれば遠慮なくコメント賜りたく存じます。

デトロイトの破綻は時代の流れを感じますね!でもまた暫くして復活すのではないでしょうか。今回も計画倒産かも、結構アメリカは強かですよ。

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