ホンダF1参戦
ホンダが2015年から名門マクラーレンと組んでF1に復帰すると発表した。ホンダと云えばかつてはS600・S800のスポーツカーや、シティに代表されるわくわくするクルマを作っていたものだが、最近はワン・ボックスカー主体のまことにつまらないメーカーになってしまい、我が家ではクルマを買い換えるに当たってホンダ車はまったく話題にさえならない。一方、会社の若い男性に聞くと「クルマの免許は大学卒業間際に社会人になると必要だから取った」などと云うから、大学生になったらソク免許を取って、会社に入ったらクルマを買おう等と考えていたオジサンたちとは世代が違うのだとしみじみ感じる。彼らが家族を持ってクルマが必要になれば、ホンダのオデッセイとかステップワゴンなどに乗るのかもしれないが、そこにはクルマに乗ってわくわくするという高揚感がほとんど感じられないのである。
そんな風潮を突き破るかの様なF1復帰のニュースである。何でも2014年からレギュレーションが大幅に変わるので、これを機に名乗りを挙げたそうで、これでやっとホンダも創業からのDNAを少し取り戻したのかとちょっと嬉しい。ホンダは1964年からF1に参戦したのだが、今から思えば当時の国産車などはおもちゃの様なもので、欧米の名車を相手にグランプリレースに挑戦するその姿は、あたかも世界に雄飛する高度成長ジャパンの尖兵という気がして当時は懸命に応援したのだった。特に1965年、1.5リッターエンジン最終年の最後のグランプリレースにあたるメキシコでリッチー・ギンサー(米)のドライブで優勝した時は、子供ながら日本の産業の勝利と云う気がしてえらく興奮し、高価なカー・グラフィック誌を買ってはホンダF1優勝の記事を何度も読み返した事を覚えている。
ところで最近は、東京の街でもスポーツ・カーが増えている様で、我が家の近所でもトヨタ86などを良く見かける様になった。ドライバーをみるとなべておっさんで、きっと第一線を退き若い頃の夢をもう一度と思ってドライブしているのだろうか。一方セダンといえば、東京ではもっぱらドイツ車を始めとする大型欧州車か、国産ならレクサスやらフーガやらの偉そうなクルマが多くちょっと興ざめである。この前シトロエンのDS3が走っているのを見て「オ、粋だね」と感じたが、国産車もやたらサイズの大きいクルマやらワンボックス・SUVばかりでなく、ドライバーの遊び心とセンスが感じられる様なクルマを作ってくれたらなあと思っている。ホンダがF1に参戦して気風が変わり、スポーツカーブームが起こって欲しいものだ。
1965年秋、リッチー・ギンサーがドライブしメキシコで優勝したホンダFIを東京モーターショー(晴海)で撮影したもの(父のキャノネットを借り出して写した)。
« 長崎皿うどん とは? | トップページ | サン・プリンセスの横浜港見送り »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- ジジイ放談(マスク、区議選挙、ピッチクロック)(2023.04.20)
- 三菱ダイヤモンドサッカーとドラムマジョレット(2023.03.25)
- 3月13日からマスク着用が完全に個人の判断に(2023.03.09)
- 日本のGDPは本当に伸びていないのか?(2023.03.01)
- 飛鳥Ⅱ オセアニアグランドクルーズ 出港の日(2023.02.10)
コメント