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2013年3月19日 (火)

アメリカの新・中国戦略を知らない日本人

20130320
かつて東京12チャンネルで、月に一度ほど日曜日に放送されていた「日高義樹のワシントンレポート」と云う報道番組が面白く、私は欠かさず見ていた。元NHKワシントン支局長でジャーナリストの日高氏が、主に米国の政財界や軍の関係者などに時の話題などについてインタビューする番組で、日本人が知らない米国社会の底流をかいま見る事ができ、一時間半の番組が短く感じたものだった。また出演する米国人が一様に判り易い米語で喋るので、字幕を見ながら国際的なトピックスをどう英語で表現するのかと語学の勉強にもなったのである。


いつの間にか、「ワシントンレポート」が放送されなくなったと思っていた矢先、本屋の店頭で日高氏の新刊「アメリカの新・中国戦略を知らない日本人」というタイトルの本を見つけ購入したところ、予想どおりの力作であっという間に読了してしまった。著書の中でまず日高氏は、先の大統領選挙で親中国かつリベラル派のオバマ大統領が保守派のロムニー候補に追い上げられあわや落選となった事で、今後オバマ政権は親中国的態度や社会主義的政策をとる事ができなくなったと指摘する。また石原(前)知事の尖閣購入案は平和ボケした日本に世界の現実を知らせる絶好の妙案で、アメリカ軍の首脳は総じてこれを支持している一方、オバマ政権やジャーナリストはこれまで中国に同情的であったとしている。


中国はここに来て領土的野心を露骨にむき出しにして多くの国と衝突し、アメリカも中国の行動に大きな懸念を寄せる様になったが、保守派を構成する白人層に支持されなくなったオバマは、今までの様に中国に融和的には動けず、尖閣では石原(前)知事が考えた通りに緊張状態がつくりだされている。この状況に対してアメリカは中国が行動をエスカレートさせ、地域の安全と自由航行が損なわれるなら必ず介入してくるし、尖閣に対する攻撃はアメリカへの攻撃とみなし、すでに戦い方が検討されている事がこの本では明らかにされる。さらにシェールガスの開発で米国は中東に依存する必要がなくなり中東から撤退するが、その後に中国が中東に進出する可能性が高く、わが国は資源確保の為にそういう事態に対応しなければならないと警告している。


アメリカのアジアに対する認識は、日頃ただ新聞を読んだりテレビのニュースを見るだけではなかなか判らないが、アメリカの考え方がこの様に親米・保守派の日高氏よって上手に纏められると、私などには最近の一連の出来事がすっきりと腑に落ち、なるほどと納得させられるのである。この本と正反対の立場にいる媚中派の孫崎享氏は「アメリカは中国に何もできないし日本を支援しない」と言っているが、日高氏と孫崎氏が一度対談したらさぞかし面白いものになるだろうと勝手に想像する。さて文中にもあるが中国の経済統計や軍事水準はすべて中国政府発表で、報道の自由のない国の実際の実力は、政府アナウンスをはるかに下回る事が考えられる。ただの張子の虎が勝手に吼えているのが中国だとすれば、わが国は冷静に今のまま毅然と振舞えば良いのだと「アメリカの新・中国戦略を知らない日本人」を読んで意を強くした。

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