ルーチョンキ
桜井センリが亡くなった。桜井と云えばクレージーキャッツの中でも脇役に徹してあまり目立たなかったものの、1966年のキンチョーCMは一世を風靡したものとして印象深い。YOU TUBEの画像がないので当時のCMフィルムを確かめるすべもないが、たしか「キンチョール」「キンチョール」「キンチョール」と皆が連呼するなか、画面に登場した割烹着オバサン姿の桜井が「ルーチョンキ!?私って駄目ねえ」と周囲をハラホロさせると云うもので、クレージーのCMとしては植木の「何であるアイデアル」と双璧を為す傑作だった。
クレージーを知ったのは、昭和35年ごろの昼休みに生放送されていた彼ら主演になる短編のコント番組「おとなの漫画」だから、もう50年以上前の事になる。当時、視聴覚教育と云う事で理科や社会の教材を見るためテレビが教室に導入されたが、われら悪がき達は昼休みに担任に頼んで「おとなの漫画」をいつも特別に見せてもらっていた。今に残る記録を見ると、この番組のスポンサーの中には衛生用品などの会社もあって、とても小学生が見る番組ではないのだが、ませガキに大らかな教師の組み合わせで何でもありの良き時代だったと昔が懐かしい。
学芸会の出し物はクレージーの真似でウケをとったし、中学生の夏に行った先のプールでたまたまシャボン玉ホリデーの録画収録が行われていて、生で彼らを近くに見て喜んだ事もあったなどと、我が少年時代の体験とクレイジーは様々なところでシンクロするのである。桜井の他界でクレージーキャッツ7人組のうち存命なのは犬塚弘ただ一人になってしまい寂しい限りだが、桜井は86歳だったと云うから、そういう時代になったのかと改めて自分の年齢を顧みるのである。
« クルーズ船、フォーマルの日の足元は? | トップページ | 総選挙を前に »
「ニュース」カテゴリの記事
- 米イージス艦とコンテナ船の衝突(2017.06.20)
- 「おおすみ」事故報告書公表(2015.02.09)
- 朝日新聞「終わりの始まり」(2014.08.07)
- 「おおすみ」事故の報道(2014.01.17)
- 四半世紀ぶりの電話(2014.01.16)
コメント