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2012年9月26日 (水)

尖閣問題は絶好の好機

中国文学の研究者である加藤徹氏の著書「貝と羊の中国人」(新潮選書2006年)を最近読んだが、その中にこんな事が書かれている。中国で列車のセミ・コンパートメントに中国人女性と向かい合って乗り合わせた際に、相手との間にあるテーブルに著者が買った雑誌を置いたら、その女性は彼の本を黙って読み始め、読み終わるとまた黙って元の場所に戻したと云う。日本人なら見ず知らずの他人の本に触れる際に「読んでいいですか?」と断りをするに、中国人は他者の持ち物と自分のものの境界がそもそもあいまいなのだと著者は解説する。同書で氏が指摘する事で私も仕事柄いくどか経験した事は、日本の港に寄港した中国人船員が街の中に駐輪している他人の自転車に乗ってしばしば警察沙汰になる事で、どうも中国人の倫理感は他のアジア人とはちと違う様である。


今回の尖閣騒動でわが国の一部に、石原東京都知事が尖閣購入募金を募るなど余計な事を始めた為に、寝た子(中国)を怒らせてしまったなどと批難する向きもあるが、私はむしろ石原知事の募金活動がきっかけとなって、中国の本質が暴露されて良かった、むしろ遅きに失したのではないかと捉えている。募金運動がなければこの雑誌例に象徴される様に、いずれ中国は尖閣を自分のものにしていたであろうし、今でさえ日中間は貿易や投資額が大きすぎて、ここで気づかなければ後戻りするのはより簡単ではない状態になっていただろう。今回の事件で中国とは一定の距離を置くべきであると云う事が、やっと我が国民の間に理解され、東アジア共同体などの幻想がいかに非現実であったかが広く認識された事は、怪我の功名だといえよう。こんご日中の「戦略的互恵体制」にヒビが入ってわが国経済が大きな打撃を受けようと、石原知事が「オレは中国の属国になるのはいやだね」と言うごとく、中国とは必要以上に接近しないという聖徳太子いらいのわが国の伝統を守りたいものだ。


尖閣はまだまだ紛争がエスカレートする事が予想されるが、ネットのニュースによると、予期したとおりインドでは日中の争いを日印の貿易拡大や投資誘致に絶好の機会と捉えているそうで、覇権国家である中国を封じ込める為のあらゆる手立てが必要であろう。また米軍の抑止力なかんずく米海兵隊のプレゼンスに一段と期待をしなければならなくなるが、その為にも辺野古やオスプレイの問題などはいち早く終わらせ、同盟国として米中の間にクサビを打って置く事が必要なのではないだろうか。なにより「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼してわが国の安全と生存を保持しようと決意した」などと前文にある日本国憲法がまったく現実に即していない事がわかった今、憲法を改正して核兵器保有のカードを持つ事が、何より周辺国家の脅威になるという点を今一度検討しなければならないであろう。中国や韓国の顔色を伺う政治は、もう御免こうむりたいものである。ちょっと気が早いが安倍総理大臣ならやや期待が持てそうである。今度は政権を放りなげないでくれよ~。

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コメント

「不幸なるは近隣に国あり」
本当に先生のおっしゃるとおりですね。

いいね!Yさん

福沢先生が脱亜論で言われた通り「脱亜入欧」が我が国是ですね。中国や韓国の本質は、近世以前とあまり変わっていないと私は考えています。

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