伊東のハトヤで考える
3連休の前半で伊東のサンハトヤに宿泊に行った。「伊東に行くならハトヤ、電話はヨイフロ、4126」「伊東に、ハトヤとサンハトヤ」のCMソングでおなじみだが、館内は中国人団体客で溢れていた。日本人が職場の団体旅行などしなくなった分、観光地のホテルや旅館は中国人観光客に頼らざるを得ないのだろう。折りしも尖閣の問題で中国人相手の観光業も大変になるのだろうが、今回の騒動は脱中国の絶好の契機、東アジア共同体だとか一衣帯水などというセンチなスローガンは捨てて、中国と敵対するインドとあらゆる面での密接な関係を築き、中国封じ込めを真剣に考える時期だろう。尖閣はいずれもっと大変な事になる事必至だし、中国の海洋権益は膨張の一途だと言う事がわかった今、こんご頼めるのはやはり米国の軍事的プレゼンスといえよう。そのため日米安全保障条約の深化をすすめ、集団的自衛権が行使できる様にするのは当然として、憲法改正も行わなければならないだろう。尖閣や竹島問題でゆれる今こそ議論の絶好のチャンスだと思う。
自民党の総裁候補5氏が「原発ゼロは目指さない」と言っている。責任ある政党なら当然の事であるが、民主党とその政権はあろう事か「選挙」と「世論調査」を気にして、30年後の原発ゼロを決議したそうだ。この4年弱の民主党のポピュリズム政策で、どれだけわが国の国益が毀損されたのだろうか。いい加減な世論調査の結果で国政が左右されるなら、「代議員制度」や「民主主義の選挙」は不要という事になる。「安保反対」と国中で叫んだ1960年、安保を破棄していたら日本は今頃中国の属国になっていただろうかとぞっとするが、あの時の”民意”を跳ね返した岸政権の卓見に敬意を表したい。ハトヤのロビーで久しぶりに朝日新聞を読んでみると、原発問題では例によって「アカヒ」新聞の面目躍如、「民意が国政に活かされる」という趣旨の記事が載っていて思わずのけぞった。老害のナベツネは嫌いだが、原発ゼロは無責任だと主張する読売新聞の方が、はるかにまともだとハトヤのロビーで思っていた。
日本維新の会が注目されているそうだが、流れに乗って安易な投票をすると、とんでもない事になるのは先の選挙の民主党の例で良くわかった。と言って農民票を意識して自民の総裁候補は誰もTPPにやけに慎重である。中国が主導権を握るアジア中心の貿易協定よりも、価値を等しくするアメリカやカナダ、豪州と組むためにTPP参加が望ましいと私は思うので、参加を是とする維新八策には注目しているものの、海の物とも山の物とも判らない政党に投票できるかと思う悩ましいところである。まあ自民党の総裁が、安倍氏か石破氏になったら自民党に投票しようかとも思うが、民主党政権をつくる遠いきっかけとなったのは、安倍氏とそれに続くなさけない福田氏が途中で退陣した事でもある。安倍氏は体が本当に大丈夫で、今度こそ途中で政権を放り出したりしない覚悟があるのだろうか。
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お久しぶりです。中国の反日デモ、腹立たしい思いでいっぱいです。いっそのこと日系企業はリスク覚悟で引き上げるべきだと思います。こうなった以上中国にはメリットはないわけですし…。ちなみに僕の意見で申し訳ないですが維新の会。マスコミはやたら持ち上げますが、大阪も変えれない輩が国を変えれるわけないと思いますし彼らには官僚達を使えるとは思えません。今は外交も国政も民主党がめちゃめちゃにしてしまったのでそれを建て直すのが先かと。すなわち経験、ノウハウがある自民党で国を建て直すべきかと。民主党は国内も外交もすべてむちゃくちゃにしましたからねぇ。もう本当にうんざりだしなにも期待できませんね。あっあと…検査結果でまして、恥ずかしながら二十代最後の夏に糖尿病になりまして…母が糖尿だったのでいつかは…と覚悟してたんですが…今はただひたすらダイエットにはげむだけです。では、またコメントいたします…
投稿: ひろしげととら | 2012年9月17日 (月) 14時17分
ひろしげととらさん
コメントありがとうございます。いろいろ大変でしょうが、まずは体を治して捲土重来を期す事をお祈りします。
このブログと旧ブログで何回かアップした通り、中国の戦略はすでに1990年代半ばからアメリカでは警戒されていました。とんでもない国が隣国である事は今に判った事でなく、聖徳太子から徳川幕府に至るまでシナとはつかず離れずにやって来たのは日本人の知恵だといえましょう。
今回の問題は民主党が日米の関係を拙くした事と無関係ではないでしょう。シナという国の実態をもう少し日本人は知る必要があるのではないでしょうか。3年ほど前に小沢一郎が大議員団を引き連れて、中国に朝貢訪問をしたなど腹立たしい限りです。
投稿: バルクキャリアー | 2012年9月17日 (月) 22時39分