飛鳥Ⅱの夏休み・鳴門観潮船事件
8月12日は、徳島市で行われる阿波踊りに”飛鳥連”で乗り込むオプショナルツアーに参加した。が、阿波踊りは夕方からなので、当日午前中は鳴門海峡の観潮をしようと妻が計画をたてた。飛鳥Ⅱからも観潮ツアーは催行されるのだが、例によって「至れり尽くせり」の高額料金、さらにこれに参加すると時間的に阿波踊りの踊り込みツアーには参加できず、観覧席からの見物という行程なので、我々は徳島駅でレンタカーを借りて鳴門海峡を半日で観光する事にした。徳島から鳴門まで片道25キロ、朝の渦潮をギリギリ見ることが出来る9時半の観潮船に間に合うべく知らぬ道を急ぎ、ぎりぎり鳴門海峡の駐車場に滑り込んだのは9時25分過ぎ、妻は2人分の切符を買いに一人で売り場へ駆け込んで行ったのだが…。
しばらくすると、仏長面をして妻が切符売り場から出てくる。「どうしたの?」と聞くと「もうフネには乗らない」と怒っている。9時30分発というので大急ぎで切符売り場に行ったら、「次の渦潮は午後1時なので、渦を見たければそれに乗って下さい」「9時半のフネがありますよね?」「10分前にお客さんがいないと出ないので9時半の船はもう出ません」と係員がしゃあしゃあと言うと怒気天を突く勢いである。「そんな表示はホームページにどこにもない、だったら9時20分締め切りとネットに書いておくべきだ」と係のおばちやんに詰め寄ると、おばちゃん悪びれもせず「はあ、そうですか?それはすみませんナア」と人を食ったような徳島弁で返事をしたと怒り心頭だ。どうも船頭と切符売り場で「内規」の様なものがあって、10分前に客が来なければ欠航するという事になっているらしいのだが、確かにそんな表示は切符売り場のどこにもなく窓口に行って始めてわかるという仕組みである。せっかくクルマを飛ばして時間前に着き、どうにか間に合ったと喜んだのも束の間、誠意のない対応をされて妻はブチ切れたらしい。
普段こういう場面でキレるのは大体私の方で、そういう時に妻は傍らで私の文句を呆れ顔で聞いているのだが、今回は私の方が妙に冷静で、「渦潮は見られないけど、海峡に行くには10時の船があるからそれに乗ればいいさ」という事でなんとか収め、まだ納得出来ない妻を前にいつもと逆の役割を果たしつつ、「うん、俺もたまにはこういう風に冷静に対処できるもんだ」などと、ちょっと誇らしい気持さえ湧いて来る。そもそもネットなどをあまり信用していない私は、乗り物といわず宅配ピザの注文などでも、コストや手間をかけ電話で確認しながら手配し、妻に「ネットの方が簡単で割引もあるのに」等と馬鹿にされている。乗り物だと当日は駅や空港に必要以上に早めに行って、ぺーパーレスや機械まかせでなく列に並んでは係員といちいち対面してチェックインするので、常々顰蹙を買い、「アナログ大魔王」などと妻に揶揄されるのだが、この時ばかりは対面確認も意味あるものだとちょっと溜飲が下がった気もした。
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別にネットの情報が全てとは思っていないけれど、遠方から渦潮目当てに訪れる観光客を「こんなギリギリの時間に来ても船は出ません」的に鼻であしらう態度に腹が(#`Д´)立ちました。海外ならこういう対応もよくあるけれど、日本だったので。
四国は香川も高知も行き残しているので、もう一度徳島を訪れる可能性は限りなく低いでしょうね~。なんて、来年もまた阿波踊り客船に乗ったりしてネ。
投稿: 妻の言い分 | 2012年8月21日 (火) 19時34分