日米艦艇・晴海合同親善寄港
米国第七艦隊旗艦”ブルーリッジ”と、呉の第4護衛隊群に所属するヘリコプター搭載護衛艦”いせ”が、東京港に日米合同親善訪問寄港をするというので、昨日は入港風景を晴海に見に行った。第七艦隊のブラスバンドがマーチを演奏する中、2艦の係留作業を眺めていたが、軍艦独特の作業も多くなかなか面白かった。商船より多数の甲板隊員が艦上で係船作業をする中、その係留索を岸壁で受け取るラインマンも自衛隊員、仕事がら高い港湾料金に悩む身としては、民間の岸壁でも艦船の場合には既存のラインマンを使わず自前でよいのかとびっくりする。また晴海に入港する船舶のマストの信号旗は、商船では第2代表旗に豊洲・晴海を表すT旗を揚げるところ、昨日の2隻とも見慣れぬ信号旗がマストにはためく。どうやら白地に赤の3本線である国際回答旗をトップに、”ブルーリッジ”はH旗(パイロット・オン・ボード)、”いせ”はU旗(入港作業中)らしく、さすが軍艦は少々ちがうものだと認識する。
今日17日には両艦の一般公開が行われるそうで、中国の軍拡の脅威に対してより密接な日米関係を確認しなければならない昨今、両国の軍艦が首都・東京で同時に親善入港するのも時宜を得て頼もしい。なにしろ中国は尖閣だけでなく、南シナ海などでもベトナムやフィリピンと島嶼の領有権を争って大きな問題になっている事は報道されているとおりで、先年、太平洋の東半分はアメリカが、西半分は中国が管理支配すると言った中国政府高官のコメントが冗談ではない事がわかってきた。覇権国家の正体みたりという処で、日本はベトナムやフィリピンはもとより、中国と潜在的に対立するインドと安全保障の手を組まねばならない事を強く感じるが、その為には何といっても日米安全保障条約を基軸にすえ、中国とは妥協しない姿勢を一貫して示す事が必要であろう。その意味で海上だけでなく陸空も含めた日米の戦力が協調する絆を、あらゆる活動を通じ内外に示しておく必要があると思うのである。
とんでも発言の丹羽中国大使などは即刻更迭する事が、明確なメッセージを中国に送る事になると思うのだが、外交や安全保障になんら経験も知恵もない民主党ではお寒い限りである。それにしてもわが国では憲法の制約上、個別的自衛権はあるが集団的自衛権はない、などと珍妙な解釈がまかりとおっていて、そうすると民主党の愚かな反対でやめてしまった自衛隊のインド洋の給油活動や、現在も行われているソマリア沖の海賊対策などは集団的自衛権そのもので、これをどう考えたら良いのだろうか。冷戦も遠い昔の事となるなか、第二次大戦から67年も経った今、アメリカのごく一部の独特な思想をもった人がごく短期間で作った現在の日本国憲法を、時代に合わせて作りかえる必要があると、日米の両艦が入港する有様を見ながら考えていた。
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