男・還暦・GTアゲイン
トヨタが13年ぶりに販売したスポーツカー、トヨタ・86が売れて受注8000台を突破したと云う。スバルと共同開発した86は富士重工お得意の水平対向4気筒エンジンを積んだ小型のFR車で、”ボッボッボッ”という水平対向エンジン独特の音を響かせる久々のクルマらしいクルマをトヨタが発売したと注目されている様だ。そういえば最近はどこへいってもワン・ボックスカーばかりで、子供が何人もいる家庭ならいざ知らず、やたら大きなボディのSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビィークル)も含めて、これらからは”ファン・トゥ・ドライブ”という雰囲気が伝わってこない。一方の売れ筋、ハイブリッドカーも遊園地の電気自動車か、とクルマへの興味がうせてしまうのがこのごろである。
巨大ワン・ボックスカーの日産エルグランドやトヨタのアルファ-ドなどが、そこのけとばかり高速道路の追い越し車線を突っ走っていると、”何だかなー!?”と思うし、セダンにしても最近はやたら巨大になったトヨタ・レクサスLSやニッサン・フーガあたりを見ると、何か戦車が道路を疾走している様で、そのおどろおどろしい姿に辟易とする。アメリカでホンダ・アコードやニッサン・G35(日本ではスカイライン)クラスのクルマを見ると、乗っているのが大体ヤッピー風だったりして、なかなか良いなと感じるのだから、日本製のセダンも元来捨てたものではないが、なぜか小型~中型の国産セダンやクーペが日本では最近まったく売れないと云う。
80年代のハイ・ソ・カーブームは、一体どこへ行ってしまったのだろうなどと考えていた処に、トヨタの小型FRスポーツカー86の登場である。この20年、クルマがただの道具になってしまったり、やたら偉そうに大きくなったりする中で、オーセンティックなクルマが復活するのはとても喜ばしいものだと思うのである。私もそのうち高齢になってクルマの運転が出来なくなるのだろうが、それまであと1台~2台クルマを買い換えるに違いない。自分のライフスタイルを考えながら次の車は何にするかなどと自答し、老人こそ夫婦2人でスポーツカーやクーペ、カブリオレに乗るのも良いものだ、などと一人で合点をうちながらトヨタ86の絶好調を伝える記事を読んでいた。
”男・還暦・スポーツカー・アゲイン”である。
« 山縣亮太ロンドンオリンピック出場 | トップページ | 日米艦艇・晴海合同親善寄港 »
「クルマ・バス」カテゴリの記事
- プリンス グロリア スーパー 6(2023.12.08)
- JR竹芝水素シャトルバス(2022.05.12)
- 自動車保険の通信型ドライブレコーダー装着(2021.04.27)
- 佐藤琢磨、インディ2度目の快挙(2020.08.25)
- 国産車には上品なセダンがない(2020.06.11)
コメント