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2012年4月28日 (土)

飛鳥Ⅱの新造船期待

日本郵船の副社長で客船本部長の加藤氏が、業界紙で来春から日本のマーケットで本格的事業展開をするプリンセスクルーズを「強敵になるかもしれない」と警戒しながら、クリスタルクルーズと郵船クルーズを含め「新造客船についてはまだ何も決まっていない。ただ投入するとすればクリスタル、そして郵船クルーズの順だろう」と発表している。昨年の飛鳥Ⅱワールドクルーズにおいて、ストックホルム市庁舎で行われた飛鳥就航20周年パーティでは、「新造船はいろいろ検討しているところ」と郵船クルーズの社長発表があったから、この一年で新造代替の意欲はかなり後退した様に見える。


考えてみれば海運各社のこの一年間の業績急落は驚くばかりで、昨・平成23年度3月期に1140億円だった郵船の連結決算経常利益がこの3月期にはマイナス330億円、商船三井も1220億円のプラスがマイナス220億円と昨日発表されたばかり。特に郵船の場合はこの一年のキャッシュアウトがマイナス300億円となっており、今後次々と新造貨物船が竣工してくる事を考えると「客船の新造どころではない」と言うのが本音なのかもしれない。しかしカーニバルの本格上陸を目前にして、我が日本の客船たちは、いささかくたびれたハードで戦わなければならないわけで、なんとも心もとない陣容だといえよう。


仮に郵船の加藤氏が言うようにクリスタルに先に新造船を投入と云う事になれば、飛鳥Ⅱ就航時と同じく一隻がクリスタルから郵船クルーズにドロップされてくるのかもしれない。しかしクリスタルフリートのうち、飛鳥Ⅱの姉妹船であるクリスタル・シンフォニーもすでに齢17歳のうば桜、かろうじてクリスタル・セレニティが9歳とまだ働きざかりだが、両船ともヨーロッパの造船所で建造されているので、日本で船舶管理をし、我が国沿海で日本人向けに使用するには相当の手直しが必要ではないか。飛鳥Ⅱも大浴場をはじめ客室の設備などを改造するのに相当の費用がかかった様だし、あちら仕様の機器メンテも大変であろう。さて、この先中国や新興国の造船能力を考えると、貨物船の市場はこれから半永久的に供給過剰が続くものと私は予想しているが、郵船も商船三井もおっかなびっくりの客船事業にもう少し軸足を置き、地平を拓く様な新造船を一から造ってほしいものである。


フランス・ルーアンの飛鳥Ⅱ(2011ワールド・クルーズ)
20120428


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