プリンセスクルーズ(カーニバル)日本進出2
来年のゴールデンウイークから3ヶ月間”サン・プリンセス”(7万7千トン)を貼り付けて、日本の市場に本格的に進出するプリンセス・クルーズの料金が発表された。それによると日本周遊にブサンまたは済州島ないしはコルサコフ寄港を含めた9泊10日クルーズ料金が、内側キャビンで約13万円~17万円、海側17万円から20万円、バルコニーで21万円から25万円、ミニスイートは31万円から35万円となっている。もっともこれは基本料金で、外国船の場合にはこの他にポートチャージ(約2万円)やチップ(約1万円)が別途必要になるが、それにしても日本船に比べて圧倒的に安いのは事実である。
たとえば、人気のバルコニーでは、サン・プリンセスが一泊当たりの料金が3万円を優に切るのに対し、飛鳥Ⅱでは日本周遊クルーズ(12泊)で6万円以上なので、日本船の半額以下となる。さらに欧米人がよく行う様に、家族4人でバルコニーと近隣の内側キャビンをとってお互い行き来きすれば、単価をもっと下げる事が可能となる。もっとも今年5月に日本で配船されるロイヤル・カリビアン社の”レジェンド・オブ・ザ・シーズ”はスーペリアバルコニーが6泊から8泊で15万円から20万円とプリンセスよりもやや安いが、アメリカでの両船の価格差からするとこの程度のパリティは想定内であろうか。
日本船と外国船の違いは何かといえば、端的にいえば「ちゃんとした和食」が楽しめるか、大浴場がついているかという事で、片言の英語をしゃべれば大抵の事は何とかなるものである。言葉に関して言えば、一般的にクルーズ船のスタッフは、陸の旅行で行き当たる様々な施設の係員よりはるかに訓練されていて、何とか客の要望を汲み取ろうと努力するし、なにより日本での連続配船となれば日本語が通じる人が配置される事であろう。一昨年横浜発着の”レジェンド・オブ・ザ・シーズ”乗船の経験からすると、外国客船という敷居は、我々がツアーで泊まる外国のホテルよりもはるかに低いと思われる。何より”ノリノリ”の雰囲気や本物のカジノでプレーできるというのは、船内に独特の雰囲気が漂う日本船にはない外国船ならではの楽しみである。
プリンセスクルーズの親会社、カーニバルは英国・豪州についで世界で三番目の現地法人を日本で立ち上げると発表している。となるとカーニバル傘下のコスタやホーランド・アメリカ社もいずれ、日本に本格的進出をするかもしれないとクルーズファンの期待は高まるのである。対する日本船は「所詮、セグメントが違う」などと安穏としていると、いずれ足元をすくわれるのではないだろうか。
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