飛鳥Ⅱ2012ワールドクルーズ
飛鳥Ⅱでワールドクルーズに出てからちょうど一年、2012年も飛鳥Ⅱは97日間のワールドクルーズに出発した。今年は4月2日(月)に横浜出港、翌4月3日(火)に神戸からの乗船客を乗せるスケジュールだったが、あいにくの春の嵐で神戸入出港は4月4日(水)に変更になってしまったようだ。何しろ4月3日は大阪湾の入り口、友ヶ島で40米以上の強風が吹いたと記録されているから、海上ではそれを上回る猛烈な風が吹いたはずで、横浜からの乗船客は神戸港入港目前の大阪湾で嵐を避けながらドリフティングする船内で、いきなり時化の洗礼を受けてさぞ驚いた事だろう。
そういえば昨年もシンガポールを出てからスンダ海峡を抜けてモーリシャスまでの長い航海中、高気圧の噴き出しによるインド洋の大きなうねりで飛鳥Ⅱはけっこう揺れた。まだクルーズも初めのうちで船内生活のリズムも十分につかめない中、ダイニングに顔を見せなかったり食欲がなくなったりする乗客もいて、「もうケープタウンから帰りたい」などと愚痴る人もいたが、今年はいきなり「神戸で下りる」と言う乗船客が出なかったか心配だ。
船というのはひとたび乗船すれば揺れようと居心地が悪かろうと逃げ場のない世界で、私などは若い頃に研修で3ヶ月乗ったカリブ海航路の小さな貨物船の夢を今でも時々見る。それは「あ~あ、また研修で何ヶ月も船の中か、もう貨物船に乗るのは勘弁だ」と言う束縛の苦しい夢なのだが、現実に戻って快適なクルーズ船といえども、電話も通じない特殊な環境で、大枚をはたきながら毎日しけに遭ったら、気も滅入るというものだろう。それでもワールド・クルーズでは夏場に向かって気象・海象も良くなるし、時化る日があれば晴朗な日もあって、終わってみればとても良い航海だったと、昨年の事を懐かしく思い出す。去年はゆっくり見ることができなかった東京の桜を2年ぶりにめでつつ、今年のワールドクルーズの安航を祈っている。
昨年、時化のビスケイ湾(フランス沖)風景と今年の飛鳥Ⅱ4月4日朝の航跡
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