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2012年1月21日 (土)

コスタ・コンコルディアの事故(3)

コスタ・コンコルディアの事故は、その後の報道やネットの情報で色々な事が判り、世界中の人達が事故原因に注目している様である。船長が島に接近するコースをとったのは意図的である事が判明したのだが、様々なサイトを見ると本船は15ノット以上の速力で島に向かいながら、ブリッジの怠慢か自船の位置誤認かでコースを変針するタイミングを失したらしい。島の直前で右に舵を切っているが時すでに遅しで、高速で回頭した船体が流体(海水)の中で運動する特性で、その後部が進行方向に流されて島の浅瀬を通過しているのが航跡図などから見てとれる。アジポット推進も運動性に関与しているのかもしれないが、これはクルマがドリフト走行でお尻を振ってカーブを切っている最中に障害物にぶつかった様に似ている。船体が右旋回すると、キックと言って予定のコースより外側を回る事も影響しているかもしれない。いずれにしても船体左舷後部に大きな破口があって、その前にあるフィン・スタビライザーが無傷であるという原因がこれで説明できよう。


ネットの航跡図によると岩に衝突後、本船は推進力を大きく失いながらジリオ島に沿って、約1マイル強ほど北上をしたのち沖合い半マイルほどの処で、急に右回頭をして島に戻ろうとしている様である。しかしこの頃には行き足は殆どなく、回頭後はただ東北からの風に流される様に、左舷を沖に向けたまま右舷から島に接近しているのが判る。この時間はイタリア半島西岸は満ち潮の時間であって本船に影響はないだろうから、推進力を失った船は風のままに岸に寄せられて行ったのでないだろうか。当初の報道では、本船は衝突後に左回頭して島に戻ろうとしたのではないかとされていて、左回頭した際に船体に侵入した海水が遠心力で右舷に溜まり、船体が右に傾いたとの説もあったが、どうやらこれは否定されそうだ。


その他に有力な説として左舷の破口の他に、船底にも亀裂があり海水が侵入していて、左舷への傾斜を防ぐ為に右舷タンクにバラスト水を張った処、今度は船体が右舷に傾き、座礁した際に大量の海水が右舷に押し寄せて右舷を下にして横転したと云う考えもある様だ。休日の素人考えで、私は今回の事故の経緯は、島への接近→見張り不十分→急回頭に依って船体後部が岩礁に接触(船底にも亀裂生じたかも)→機関損傷→右回頭で島に戻ろうと企図→推進力喪失→風に流され右舷から座礁→右舷が支点になって風の力および船内の海水が右舷に寄り横転という経緯を辿ったと推理したい。最近IMO(国連海事機関)が、客船は非常時に港への帰投を規則づけたそうだが、この事故の場合は推進力を失った時点で錨を下ろし、救命艇を出した方が良かったのではと今も思っている。

下図はわが家のIT主任(妻)の作成した本船の事故推定図
20120121_2

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