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2011年12月24日 (土)

あざなえる縄

年末の挨拶に廻っているうち、あるビルの前でかつて居た会社の少し上の先輩にバッタリ会った。「おう久しぶり、職場がここだからちょっと寄っていかない?」と誘われるまま入った彼の勤務先は、海運関係の統計などを取りまとめている社団法人である。彼はもう10年以上前に本社からここに出向し、そのまま転籍したのだが、その入り口は今はやりのセキュリティー・ゲートなどはなく気軽に事務所に入れるのがとても良い。

ゆったりとした時間が流れているその職場の居心地が良くて、ついついその先輩と話し込んでしまったのだが、見ると他の職員も首からIDカードをぶら下げておらず、「会社って昔はこうだったなあ」と懐かしい気分がする。「先輩は幾つになったんですか?」と問うと「この前63歳で定年になったけど65歳までは嘱託でここに居られるんだよ。でもここは天下り役人ばかりだから、本当はもっといられるみたいだけどね。」とそっと実情を教えてくれるのである。

考えてみれば50才くらいで社団法人に出向などという彼の辞令を見たときは、「ああ優秀な人なのに、勿体無いなあ」などと云う思いが頭をかすめたが、こちらはその頃は本社で自分の事に精一杯、彼のその後の実情などは始めて知った事になる。あの時、同情の気持ちで出向を見送った人が、今はマイペースで社団法人で自分の居場所を見つけて、さらに60台後半でもゆったりと働けるらしい。出世競争から早くに離脱した様でも、さっぱりと落ち着いた彼の現在の姿を見ると、サラリーマンの人生は結局の処どうなるのか判らない、「人生はあざなえる縄の如し」という言葉を思い出すのだった。

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コメント

人生はあざなえる縄の如し、って言葉初めて聞きました。ぐっと来るものがありますね。

MTさん

辞書をみると、「吉凶はあざなえる・・・」と云うらしいですが、「人生は・・・・」と云うのもどこかにあったような。

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