バス&レール
国土交通省は、東京へ向かう東名高速バス乗車中に首都高速が渋滞した場合に、東名と首都高の境の世田谷区・用賀で降車して電車で都心へ乗り継ぐ「高速バス&レールライド」の本格運行を開始し、用賀から渋谷までの乗り継ぎ運賃は、通常190円のところを100円に割り引くと発表した。首都高速用賀パーキングエリアに降車専用のバス停を設置し、急ぐ乗客は東急田園都市線・用賀駅まで約5分かけて300mを徒歩し、用賀から渋谷まで約11分の電車を利用するアイデアだと云う。
日本でも有数の混雑路線である東名高速道路から、都内に乗り入れる首都高速3号線は恒常的に混んでいる。東京都心の混雑緩和のために首都圏を大きく廻って各高速道路を横に繋ぐ圏央道は、東名付近では一部が完成しただけ。東京の郊外を環状に結ぶ外環道も、関越と東名を結ぶ東京西部では未完成という有様のため、東名高速道路から都内へ帰ってくるクルマや、さらに東名から各高速道路に乗り入れる車両は、都心近くの中央環状線か都心環状線に殺到するのである。そのため国交省も従来にない発想の転換で、利用者の利便を図る積もりなのであろう。
しかし、問題は用賀から乗り換える田園都市線で、この路線は朝のラッシュ時には渋谷に近づくに連れ、殺人的に混むので有名な路線である。そのため朝間は乗客が殺到する急行列車の運転をとり止め、用賀付近ではすべて各駅停車で運転されている程である。それでも三軒茶屋~渋谷間では乗車率が200%近くになって、混雑率ではワースト路線の上位にいつもランクされている。バスから荷物を持って乗り換えた乗客、年寄りや子供連れなどが乗れるものではないが、ラッシュ時間は避けてこのバス&レールをうまく実行できるのだろうか。それにしても一部の住民のエゴで建設が進まない東京近辺の道路が多いため、こんなアイデアが出てくるのだろうが、僅かな人が立ち退いたら道路が広くなる場所が多いのも事実。大都市の道路は、まだまだ整備が足りないと思っている。
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