しばしの放蕩
飛鳥Ⅱのワールドクルーズから下船して2週間。またアメリカ合衆国に来ている。今度はプリンセスクルーズのアラスカクルーズに乗り、下船後もしばらくシアトルとホノルルに滞在するのだが、世界一周に続けて我ながらムチャクチャな遊び方だと思っている。私の周囲もちょっと呆れ顔であるが、これにはちょっとした訳がある。というのも先般某社から契約社員として来ないかという話が有り、ありがたい事に9月1日より4年半ぶりにサラリーマンに復帰する事が決まったのだが、そうなると今後は簡単に休みは取れない事が第一の理由。この年で第二の職場がある等と云うのは望外の幸せなのだから、しばし遊び収めで、秋からはしばらく仕事に専念せざるを得ないという処である。
次にとうに亡くなった妻の祖父の家を取り壊すに当たり、家の整理をしていたら何と30年近く前の郵便貯金通帳が出てきて、バブル期以前からの高金利を反映して少々纏まったお金が突然妻の家族に入金したのである。宝くじに当たった様なものだから、このお金は亡き祖父に感謝しつつ皆で楽しく使ってしまえ、というのが、今回の大遊びの第二の理由。という事で、最後のあがきである遊蕩シリーズの一環として、先週末からシアトル発アラスカクルーズの”ゴールデン・プリンセス”号に乗って、二度目のアラスカクルーズに来た。
と云っても飛鳥Ⅱの大名旅行で大金を使い果たした我々だから、今回は安い航空チケットにネットで取ったモーテルとレンタカーという事で、2週間前までの飛鳥の上げ膳・据え膳状態から一転して、すべて自己手配・自己責任の旅である。のっけからゴールデン・プリンセスの乗船地シアトルまで来るのも直行便ではなく、ホノルルで安いハワイアン航空に乗り換えて来たのだが、ホノルル空港の案内には不慣れで、手荷物が最終的にシアトルで出てきた時はよく無事に着いたものだとホッとしたのだった。さてそうして乗ったゴールデン・プリンセスは夏休みの家族連れで満員で、同じクルーズと云っても長い日数か短かいのか、クルーズする海域も違えば、乗客がアメリカ人や豪州人かヨーロピアンかで、船内の雰囲気も随分違うものだと改めて感じている。
それにしても船内には他に数名の日本人らしき乗客もいる様だが、数少ないアジア人乗客のほとんどが台湾か香港の人たちの様で、例によって家族連れで集団でワイワイやっている。どこに行っても日本のプレゼンスが極端に後退して、アジアといえば中国と云う時代になったのだなあ、と改めて寂しい気持ちがするが、我々もこんな円高を利用しない手はない。いまアメリカでは何を見ても買っても、ちょっと前の2~3割引きという感覚で楽しめるのである。みんなで海外にどんどん出かけよう、個人として円高を大いにエンジョイしようと呼びかけたい気持ちがする。
本船と同時刻にシアトルのダウンタウンから出港する「ノーウェジアン・スター」
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